3263話 ↑ ページ30
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毎度毎度、幾度となく訪れる朝は、いつも身勝手だ。
とんこつ醤油味のコンビニ限定カップラーメンにお湯を注ぎ、きっと三分間待っていたのだろう。そして、このザマである。
伸び伸びと阻止されることなく水分を吸いまくった麺は、最早麺とは言い難い代物。額に残る硬い机がずっと押し付けられていた感覚と、恐らく付いてしまったであろう跡を見て笑う隊士。これ程までに屈辱的な朝を迎えた経験は、皆無。
沖田「うわ、ぶっさ」
「おはようが先でしょうよ」
問題なのは、ひたすらに記憶が無い事である。
私は何故、カップラーメンを食す事無く眠ったのか。というか、何故食堂で寝落ちしたのか。全く覚えておらず、恐怖すら感じた。
最悪な事に、いつでもハッピーになれる夢も思い出せそうで出てこない。何この気持ち、複雑。
沖田「過去最高にブサイクですぜ」
「だから、おはようを言え」
沖田「なんかイヤ」
「なにゆえ?」
朝っぱらから嫌味を吐き出してぶつけた沖田は、寝惚けた顔で稽古へと向かった。褒めるべきなのだろうけれど、一向に褒める気にならないのはどうしてだろう。理由はたった一つなのに、少しだけ頭を使ってみた。
沖田「そういや、昨日どこの誰と抜け出したんで?」
「・・・なんのこと?」
沖田「抜け出したと思ったら、カップラーメン食おうとしてるし。馬鹿かよ飲み過ぎでィ」
「えっ、全然何言ってるか分かんない」
忘年会兼、新年会兼、節分パーティは、そんなこんなで幕を閉じてしまったのである。
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堕天使(プロフ) - 伶花さん» ご指摘ありがとうございます。しれっと直しました、感謝します! (2018年4月12日 7時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - しおからさん» 酢だこ食べる時にまでタコ男を思い出してたら、たこ焼き食べる時も美味しくなくなっちゃいますから適度に忘れることをお勧めします(おい)ギャグ、本当に楽しいです! (2018年4月12日 7時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 総悟LOVEさん» お久しぶりです!返信遅くなりました…。ミンミンと桃太郎のギャグ絡みを書いていても多少の物足りなさを感じています。タコ男はいずれ出すつもりですのでそれまでお待ちください()べるぜバブ面白いですよね! (2018年4月12日 7時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
伶花(プロフ) - 3277話、(名字 になってますよ (2018年3月29日 9時) (レス) id: 3b42b7a1cb (このIDを非表示/違反報告)
しおから - タコ……なんか切ないです。酢だこ食べる時とか…シリアスもお上手でしたけど、やっぱりギャグが面白いですね! (2018年3月28日 23時) (レス) id: 1423f5ea5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2018年3月6日 23時