そっくりさんいらっしゃい

第二十九話:電話の相談相手は慎重に選べ ページ36

土方「何でそこであのおっさんが出てくんだよ」


A「だから俺が何者か知りてェなら松平に聞くのが早いって言ってんだ」


土方「何言って...」


沖田「Aさん、かけやしたぜ」


A「よくやった、総司」


沖田「総悟です」


土方「おまっ...総悟！何してッ...」


土方が沖田の携帯を奪おうと手を伸ばすより先にAの手に渡ったそれから歳のいった男の声が聞こえてきた。


？『こちらは警察庁長官松平片栗虎の携帯ィ...用件があるヤツは3秒で答えろ〜いーち...』


A「おい、巫山戯てんのかァ？」


松平『あれ〜？その声はAか？何で沖田の電話でAが出んのかね〜？』


A「お前のとこの無能警察が俺の事指名手配犯と勘違いしやがったんだよ」


松平『そいつは悪かったなァ...ところで今度友達連れて飲みに行くからよろしく〜。あと、土方に代わってくれや』


A「分かった...。おい、M字」


松平と話していたAは二人の会話の中静かだった土方へと携帯を投げた。


土方「オワッ...！ちょっお前っ...危ねーだろ！」


沖田「チッ...落としてたらコレ打っ放してましたぜ」


そう言って土方に向けてバズーカを構える沖田に運転している土方は焦りを見せつつ画面の向こうの人物へ話しかけた。


土方「テメッ...後で切腹だァ！...それでどういう事なんだ、アイツは何者だ？」


松平『昔の交だ。アイツは高杉とは関係ねーよ。俺も最初は疑ったがアイツから高杉と関連するものが何一つ出てこなかった』


土方「だが...」


松平『それで納得する程お前が単純じゃねーのは分かってる。だったらアイツが何者か、お前の目で確かめりゃいいじゃねーか』


土方『...』


松平の言葉に沖田と話しているAを見ているとあちらも気付いたのか目が合う。


土方「...アンタを信用しちゃいない訳じゃないが、俺は俺の結論を出させてもらう」


松平『おう、じゃあ今からキャバ行くから切るぞ』


土方「...ってまたキャバクラかよ！？いい加減にしろよクソジジイィィ！！あれ？切れた？切りやがったァァ！」


A「うるせェよ」


急に携帯片手に叫び出した土方にイラッとしたAは前に座っている土方の後頭部をぶっ叩いた。


土方「イタッ！？...とりあえず...お前は暫く真選組が監視する事になったからな！」


A「ハァ...」


未だ解放されない事に溜め息を付くしかないAだった。


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とっつぁんの話し方が分からない

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