毒酒を交えて制裁を２【第五人格】 (ページ2)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:2,635 hit

48 ページ2

『ｱ…』

ぱちっと目が覚めた。差し込む電球の光が眩しくて目をぎゅっとつむる。
何回か瞬きを繰り返して視界を確保する。

えっ、と。寝てる、のかな？いつも寝かされる部屋じゃないし、自室でも誰かの部屋でもない。
私、なんで寝てるんだっけ。確か、皆を驚かせようとして勢いよくドアを開けて…えっと、ううん？よく思い出せないな……。

っていうか今何時だろ。食堂に行ったら皆いるかもな！

ベッドからするりと抜けて、たったかたーと廊下を走る。

「____で、だから____」
「でも________」

お、こっちから声がする。よし……

『わっ！！』

「ひゃあ！？！？」
「ギャー！！」

手をおばけみたいに広げて脅かした先には、部下2人が。
普段は処理班でしか見かけない子達。私が直接面倒をみることはない。

『……ごめ「毒蛇さん、起きられたんですね！？ボスが心配してました！」
「ボスだけじゃなく皆心配してて、過半数クマ持ちです！」

『皆がどこにいるか知ってる？』

「今いる幹部は硝石さんと毒蛇さんだけです」
「班員も殆ど外出してます。私達は準備班だったので……」

『そっか。教えてくれてありがとね』

お大事にしてくださいね！！と声掛けられてその場を後に。
ナイターがいるらしいから、ちょこっと部屋を覗いてみよう。

コンコン

『ナイター？起きてる？』

「何」

あぁ…発明の邪魔されて不機嫌そうだなぁ……。

『私よ。さっき起きたの。ナイターがいるって聞いたから来てみ、どわぁ！？』

ドアに寄りかかっていた為に、開いた瞬間そのまま後ろに倒れこんだ。
背中を強打するが、目の中にびっくりした顔の彼女が映る。

「マンバ？」

『おはよ』

「生きてる！幽霊じゃない！？ボス達に伝えなくちゃ！あ、でも、無線通じない。どうしよう！
あ、夢かもしれないから1発自分の頰叩くね！」

やめてと止める前に彼女は行動していた。
パチンッと響く音に耳を塞ぐ。

「おやすみマンバ！」

『もしかして寝てない？』

「僕は2徹目！大丈夫！他はもっと凄いよ！」

『いやそれのどこが大丈夫なの？』

「いやー、起きてくるタイミング悪かったねぇ……。もうちょっと早かったら皆が行く前に声掛けれたのに」

ごめんなさい、と謝ると、何謝ってんのさ！そーいやお腹空いてない？キッチン行こう！と事を進めていく彼女に手首を掴まれた。

ちょっと空いてるかも。なんて呟けば、どでかく鳴くのは腹の虫。

2人でにひひと顔を見合わせた。