【26】志麻side ページ36
食後に思いっきり走るもんじゃねぇな。
めちゃくちゃ気持ち悪い…。
どうにか新幹線に間に合った俺らは、その後落ち着いて席につく。
席順は俺の隣にはうらたさんが、その後ろには坂田とセンラさんが座っている。
フゥ…と一息つくとスマホに通知が入る。
通知画面を見ると、先程作ったグループに連絡が入っていた。
トーク画面を開いてみると、
A今日はありがとう!とても楽しかった。また会えたらいっぱい遊ぼうね!
とAからの連絡だった。
律儀な奴だな。思わず顔がにやけそうになる。
さ「お!AちゃんからのL○NEやぁ!」
セ「早速連絡してきたな。」
後ろから年下組の嬉しそうな声が聞こえる。
隣を見るとうらたさんも嬉しそうに目を細めて、スマホの画面を見つめている。
う「家に帰ってからで良かったのに。」
し「ええやん。Aらしくて。」
会話しながらL○NEの返信をしようと指を動かす。
涼太こっちこそありがとう。また会おうな。
千歳受験、頑張ってな!あ、あとさっきの写真も送っておくなー
[写真]
優ありがとう!楽しかった!勉強ファイトー!
渉今日はゆっくり休めよー。また会おうな。
俺が返信を送った後に続いて、他の三人の返事も表示される。
そうするとすぐに既読が着いたと思ったら、手を振っている可愛らしい動物のスタンプがAから送られてきた。
さ「…はよ、また会いたいなぁ。」
し「せやなぁ。」
セ「次会えるとしたら、春頃ですかね?」
う「受験終わってからだとそれぐらいだろうなぁ。」
坂田の呟きに返事をしながら、頭に思い浮かぶのはさっき別れたばかりのAの笑顔。
もっと話したかった。もっと触れたかった。
そんな思いが次から次へと浮かんでは消えていった。
新幹線のアナウンスが鳴り、窓の景色がゆっくりと流れ出す。
たった二日の福岡滞在。
その間に得たものはあまりに大きくて、自分の頭ではしっかりと処理しきれないほどだった。
後ろを見ると坂田はセンラさんに寄りかかりながら既に寝ていた。早いな。
センラさんも眠たいのかうつらうつら、と船を漕いでいる。寝てもええんやで、センラさん。
うらたさんは、起きてはいるが窓の景色を眺め続けぼーっとしている。何考えてるんやろ。
そっとスマホに視線を戻し、先程センラさんが撮った写真を見つめながら俺も静かに眠りに落ちていった。
作者より〔ありがとうございます!〕→←【25】センラside
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八重桜(プロフ) - 坂田家@ななみさん» 突然の告白ありがとうございます(笑)楽しんでいただけているようで嬉しいです。ぜひ充実した青春をお過ごしください(( 頑張って更新していきます! (2019年9月22日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
坂田家@ななみ - 好きです(((唐突 いつも楽しみにしています! 私はまだ中学2年なので青春はこれからなのだグヘヘ(((殴 これからも頑張ってください! (2019年9月22日 12時) (レス) id: 2a6ac8898b (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - もこ。さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで、とても嬉しいです!自分もあまり青春らしいことを経験してこなかったので、せめてここでは…と思い、楽しんでいる夢主さんを書いてみました。ちゃんと完結できるように更新していきます! (2019年9月19日 4時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
もこ。 - 初めまして。自分は学生ではないのですが、ウキウキとしてしまいました。青春というものをしてこなかったので、最初からキュンキュンしてしまい、夢中になって虜になりました!これからどんな風に進むのかが楽しみで、唯一の癒しになりました。応援してます (2019年9月18日 19時) (レス) id: 180e559c34 (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようで何よりです!コールのご指摘もありがとうございます。後ほど修正いたします! (2019年9月17日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重桜 | 作成日時:2019年9月4日 4時