【16】 ページ24
優さんに腕を引かれながら走る。
正直さっきまでずっと走っていたため、かなりキツイ。
優さんにお願いして走るのをやめてもらおうと思ったが、息が上がりすぎて声を出すことすら出来ない。
う「お、おい!優!A疲れてるぞ!走るのを止めてやれ!」
さ「え?あ、ホンマや!ごめん、Aちゃん。大丈夫?」
渉さんが制止をかけてくれたお陰でようやく走るのが終わり、立ち止まる。
疲れている私に気がつくと心配そうに顔を覗き込む優さん。
さ「ほんまにごめんな、Aちゃん。俺全然気が付かんくて…」
『だ、大丈夫…です。気に、しないでください…』
息を整えながら優さんに笑いかけると、「うん…」と言いながらも落ち込む優さん。
叱られた犬みたいで可愛いと思ってしまったのは秘密。
そんなやりとりをしていると渉さん達も追いついてきた。
し「おい、優。お前何しれっとAと手を繋いでんねん。俺にも手繋がせろや。」
う「いや言うべきことはそこじゃねぇから。」
セ「Aちゃん、大丈夫?」
何故か私と優さんが手を繋いでいたことを言う涼太さんに、ツッコミをいれる渉さん。
手の力は抜けているから離れるはずなんだけど、優さんが手を離さないので繋いだままになっている。
…正直恥ずかしいです。
2人よりも少し遅れて着いた千歳さんは私の背をゆっくりとさすってくれた。
『大丈夫、です。だいぶ落ち着きました。』
呼吸も落ち着いたところで『ありがとうございます』と笑いかけると、千歳さんは「そっか」と笑みを返し背中から手を離した。
し「…それで、優はいつまで手を繋いでるん?」
さ「ん?あぁ。ええやろー、これ。」
涼太さんが繋いでいだままの手を指摘すると、優さんは笑みを浮かべながら自慢するように繋いでいる手を持ち上げる。
え、なんで自慢するの?
し「はぁ!?別に羨ましくないわ。こっちの手を繋げばいいだけの話やからな!」
『!?』
何故か坂田さんに対抗するように反対側の手を繋いできた涼太さん。
いや、だからなんで??
というか、男の人と手を繋いだことなんてないから恥ずかしくてたまらないんだけど!
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八重桜(プロフ) - 坂田家@ななみさん» 突然の告白ありがとうございます(笑)楽しんでいただけているようで嬉しいです。ぜひ充実した青春をお過ごしください(( 頑張って更新していきます! (2019年9月22日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
坂田家@ななみ - 好きです(((唐突 いつも楽しみにしています! 私はまだ中学2年なので青春はこれからなのだグヘヘ(((殴 これからも頑張ってください! (2019年9月22日 12時) (レス) id: 2a6ac8898b (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - もこ。さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで、とても嬉しいです!自分もあまり青春らしいことを経験してこなかったので、せめてここでは…と思い、楽しんでいる夢主さんを書いてみました。ちゃんと完結できるように更新していきます! (2019年9月19日 4時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
もこ。 - 初めまして。自分は学生ではないのですが、ウキウキとしてしまいました。青春というものをしてこなかったので、最初からキュンキュンしてしまい、夢中になって虜になりました!これからどんな風に進むのかが楽しみで、唯一の癒しになりました。応援してます (2019年9月18日 19時) (レス) id: 180e559c34 (このIDを非表示/違反報告)
八重桜(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようで何よりです!コールのご指摘もありがとうございます。後ほど修正いたします! (2019年9月17日 18時) (レス) id: 62b3e739f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重桜 | 作成日時:2019年9月4日 4時