【銀魂】愛され少女は最強だった！？

43* 追いやられました ページ44

銀「総一郎くんじゃん〜奇遇だね〜」


総「総悟でさァ旦那。聞こえましたかィ？ ここは俺が手伝いまさァ」


銀「テメェの犬ならきちんとリードまでしねェとな。首輪だけして…奪い取ってやろうと思ったぜ」


総「……旦那も、俺がいることを気付いてやりやしたよね？ どっちが悪趣味なんでィ」



Aを囲んでばちばちと見つめ合う二人。
総悟は彼女の肩を。銀時はその小さな手を。

そして状況が掴めないAは不思議な顔して銀時の手を握り返した。

　そんな事にさえ、何だか腹が立った。



総「何握り返してんでィ。金欠病が感染るぜ」


銀「何勝手な事言ってくれちゃってんの？ちょっとした事ですぐジェラっちゃうガキが」


総「最近の世代はジェラるなんて古すぎて使いやせんぜ。…って、あ…旦那もうアラサーか」


銀「まだアソコに毛生えてないお子ちゃまに言われたかねーよ」



いつもなら仲のいいはずの二人。

　…やがて銀時がちらりと彼女の顔を見て、少ししたり顔してぱっと手を離した。



銀「……今日はさっさと帰るとするわ。
――じゃーね、Aちゃん」


「……っ！？」


総「……やってくれるぜ」



最後に、Aの頬に唇を落とした銀時。
二人は同じように固まって全く別の顔した。

――くそ。赤くなってんじゃねェよ、アホ犬。



銀「――…あーそうそう。遠出したい時は言いなよ、Aちゃん

……また、この間みたいにドライブデートしような」


「……うっ、うん！」


総「……ッチ、させるかよ」



ひらひらと手を振って、門を曲がる銀時。
去り際にそんなことを言われて少し戸惑うA。

　はて、何故それを今わざわざ言うのだろう。

……そう思いながらも慌てて銀時を送ろうと門まで駆け足で行けば。


ぐい



「うん…っ？ 総悟？ 離して、銀ちゃん送らなきゃ、」


総「行かせるかよ」



荒々しく腕を引っ張られて、壁際まで追いやられる。
銀時程ではないが、彼もAよりずっと背丈がある。
　感情の読めない顔に見下ろされて、少しAはビクついた。



総「苛つくんでさァ」


「え？」



ドキドキしながら次の言葉を待ってれば、そんな言葉を投げつけられた。

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