32* お友達が出来ました ページ33
どんっっ
「わっ!」
「ひゃあっ」
ぴかぴか光るお日様の下でお散歩してると、曲がり角で突然ぶつかった何か。
私とは対照的にとっても可愛い声を出してどた、と砂利道にその子は尻餅をついた。
「わ、あ、あの、ごめんなさい!」
「いたた……こちらこそ、前見てなくて!」
慌てて彼女に手を出すと、見上げたその子はお人形さんだった。
大和撫子。その言葉が、よく似合う顔立ち。私とは大違いの、清楚で可憐な子。
「わっ…貴方、怪我してる!」
「へっ、あ…いいよこれぐらい平、」
「私の家すぐそこだから、来て!」
「へ、あ、ちょっ!」
なす術もなく引っ張られる手。
じんじんと痛む私の膝小僧を気遣って、その子はゆったり歩いてくれた。
*
「はいっこれでよし!」
「本当にありがとう……えっと…」
「小春。小春って呼んでね」
「こはるちゃん。私は沖田Aです」
古風な団子屋に連れていかれて膝に絆創膏を貼ってもらう。
もう名前すらも大和撫子って感じでどこも完璧。
ただ、私が名前を伝えた瞬間、かたり、と彼女が座っていた椅子を揺らした。
春「沖田……沖田って言うの?」
「うん。そうだよ」
春「何だか偶然……ふふ、私のね、好きな人も沖田なの」
「……!」
何だか、とくりと鳴った心臓。
それは、この子の笑顔が本当に綺麗だったから。
……え、てか反応するの遅れたけど沖田って。
春「沖田、総悟さん……真選組の、隊長さんなの」
「…! えー! そうなの!?」
原作では全く知らなかった話だ!
まさか、総悟を好きだなんて。こんな可愛い子が。
是非ともくっついて欲しい絵面。
春「うん。だからね……沖田Aって凄くいい名前ね」
「……うん! 実はね、これ総悟につけてもらったの! 私名字が無かったから、総悟にもらった!」
春「…………え?」
……小春ちゃんが、物凄い顔して固まった。
あれ、何だか変なこと言ったかな。
というか、小春ちゃんも名字が無いなら沖田を貰えばいいのに。
今日は総悟の所に行くので決定かな。
春「え、やだ……。Aちゃんも、知り合いだったんだ!」
「うん、そうなの! 小春ちゃん可愛いからお似合いだよ」
春「えそ、そんな! ありがとう…」
ピンクに頬をそめる小春ちゃん。なにをしても可愛いって罪だな。
「それじゃ、今日はありがとう」
春「うん、また来てね! 友達だもんね!」
「……うん!」
江戸に来て、可愛い友達出来ました。
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おそらまめ@個人経営(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます!沖田くんは神の上ですね!(は?) (2020年3月15日 1時) (レス) id: a071833898 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - この作品は神です! 沖田くんは神神です!(?) (2020年3月14日 23時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@個人経営(プロフ) - Dsloveさん» 歩きスマホしちゃってますね。すいません、ご指摘ありがとうございます、、、 (2018年9月11日 23時) (レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
Dslove(プロフ) - 歩きスマホですか? (2018年9月11日 22時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかアニメKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手だったらすみませんこれからも更新頑張って下さい (2017年10月29日 12時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おそらまめ | 作成日時:2016年8月31日 23時