【銀魂】愛され少女は最強だった！？

28* これでいいのです ページ29

総「…ま、その神様ってのはどうでもいいや
Aのまほうって方がよっぽど楽しそうなんでねェ」

「(ごめんね神様)…なら、魔法を見せてあげる」

総「へェ？」


神様にとりあえずの謝罪だけ送っておいて、彼女が総悟を見遣る。

面白くなって来たのか、総悟がその場にあぐらをかいて机に肘をつき見物し始めた。


「あぁ、待って！ その前に…皆を呼ばなきゃ」

総「はァ？ そんな事してたら日が暮れちまいやすぜ」

「大丈夫だよ。……一瞬で、全員集まるから」


イタズラを思いついたかのような笑顔で、Aが天井に手をかざした。
その行動に、何の気もなくただ見つめる総悟。

…しかし刹那、とんでもない事が起きる。


「えいっ」


ぼふんっっっ


総「………は？」

「へっへん」

土「うおっ…！？ どこだここは…」
銀「…アラ？」
近「…エ？ 俺確か厠に入ったよね？ 今…」


突然現れた土方、近藤、銀時。
そして、未だ環境が変わった事に気がついていない神楽と新八。


「ほらね、一瞬だったでしょ？」

総「どう、なってんだこりゃ」

土「いや、聞きてえのはこっちだっつうんだよ！！」

銀「Aちゃん？ それに総一郎君も…」

近「え、何何どういう事？ ていうか厠は？」

「厠はもう少し待ってください近藤さん。
神楽ちゃん、新八君。私だよ、気付いて」

神「次酢昆布間違えて買って来たらてめーの髪引きちぎるからな！」
新「いや本当に…何とかしてくださいよ銀さ…」

「わたしだよ」

神「…アレ？」
新「ハへ？」


その後、散々わめいた新八を何とかなだめ、状況を説明する。
基、彼女自身のからくり…否、“魔法”を全員に説明する事になった。

…意を決して打ち明けたA。目をつぶって彼らの反応を待っていれば
思いも寄らぬ返事が帰って来た。


「「「「ふーん」」」」

「…え？ それだけ？」

銀「だって最初っから訳ありな子だなァと思ってたし」

土「少々信じられねェ話でもあるが…
それならバズーカの件は納得がいく」

総「ようはてめェはどら●もんって事だろ？
なら話が早え。とりあえず土方をぶっ殺、」

土「総悟君んんんん！！？」


誰一人として、彼女を忌み避ける様な態度は見せなかった。
むしろ、魔法を羨むような声だ。

…そんな彼らに、思わず彼女はにやりと破顔してしまった。


「皆…ありがとう」


――これで、良かったのだ。
また、彼女の世界は色どられて行く。

29* 銀ちゃんを訪れます→←27* 口が…滑りました

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す