【銀魂】愛され少女は最強だった！？

18* 空を飛べるようになりました ページ19

「……はへっ？」

威「…一体、何のカラクリ？」


宙返りをしたまま降りてこなくなったAは
ふよふよと空中に浮いていて。

どうやら、本人も相当驚いているようだ。


威「まさか…それが、マホーってやつ？」

「……！ そ、そうだよ…！
誰にも言わないでね！」

威「誰かに言う？ まさか！」


ウキウキとした目をして彼女を見る神威。
………何だか、言いそうな気がしてならない。


威「それ、いいね……
ますます君の事気に入ったよ
君、名前なんて言うの？」

「……Aよ、沖田A」

威「Aかぁ…変な名前だ」

「失礼ね！」


彼女が力むと、突然浮遊感覚が無くなって。

体が重くなって地面に思い切り尻もちをついた。


「いたっ！」

威「マホーとか言っときながら
全然使えてないじゃん」

「(魔法習得なんてしてないんだから
使えないに決まってるでしょ！！)」

威「ん？ 何その目」


心の中で、神威に悪態をつくA。
それが顔に出てしまっていたようだ。

…ちなみに、直接なんて言えるわけない。


威「それじゃ…やろうか」

「だから…！ あなたとは戦いたくないんです！」

威「えー何でよー相手してよー」

「(こんなやつと戦ったら死ぬ！)」

威「ふーん、また追いかけっこ？
…はは、俺から逃げられると思ってんの？」


強張った顔で逃げ出すA。
すると、屈伸した神威に一瞬で手を掴まれて。


「うわぁっ…！？」

威「さーて、続きを…」


ガキィィィンッッッ



――突如、彼女の後ろから飛び出す木刀。
それを、光の速さで捉えて蹴りを入れる神威。

Aが振り向いた先には。



銀「―…オイオイ、ウチの姫勝手に攫ってんじゃねぇよ
アポ取ってんのか？ アポ」

神「アポ？ あぁ、あれ？ 北国のフルーツ
彼女好きなの？ 青森のアポォ」

銀「アップルじゃねェよ何でそこだけ英語だよ
…ってコレいつかの社長じゃねぇか」


何人かの読者にしか伝わらないギャグを取り入れながら
さりげなく銀時がAを自身の後ろに連れて行く。


神「そのコ、返してよ
今から戦うんだ」

銀「戦い？ あーダメダメ、そういうの出来ないから」

神「……ふーん、銀のお侍さんは知らないんだ
そのコの秘密」

銀「あァ？」

神「ま、いいや
今日はお侍さんに免じて、退かせてもらうよ

……それじゃあね、マホー少女ちゃん」

「えっ！？」




――そんな事を言って、神威はAに笑いかけ


吉原の遊郭に消えていった。

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