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kazuma.
本当は分かってる。
陣さんの言いたいことも分かる。
でも、あえて俺はずっと気付かないフリをしてた。
陣「カレンのことを思うんやったら壱馬は自分の家に帰るんや」
慎「それって別に今じゃなくても、」
翔平「確かに…」
陣「別にもう泊まるなって言ってるわけちゃうやん。たまには泊まったらええし、カレンに怖いって呼ばれたら行ったらええやん。」
壱馬「もしすぐに行けなかったら、」
陣「カレンを守るのは壱馬だけちゃうやん。俺らやっておるんやから、臨機応変に対応したらええんちゃう?」
壱馬「でも…」
陣「壱馬、カレンが壱馬に依存する前に離れなあかんで」
壱馬「分かりました」
解散したのはそれから30分後。
北人の家に行けば笑顔で“待ってましたよ〜”と言うカレンがいた。
壱馬「……」
「???」
北人「壱馬、どうかした?」
壱馬「あっ、なんでもない。カレン、帰るで。」
「はーい。北人さん、ありがとうございました!」
北人「いえいえ。またご飯行こうね〜。」
一緒に家に帰り、俺はリビングの一角に折りたたんであったマットレスを敷く。
ここ一週間の俺の寝床はココだ。
最初はカレンが床で寝るってうるさかったけど、ちょっと圧をかけて←俺が床で寝てる。
このマットレス、厚さがあるわりに軽いし、低反発だし寝心地は悪くない。
まぁ、別に付き合ってるんやから同じベッドでもええんやけど、なんとなく今は違うかなって思った。
マットレスの上に胡座でスマホを触ってると風呂に入ったカレンが戻ってきた。
「壱馬さん、お風呂どうぞ!」
壱馬「あ、うん、ありがとう。その前にちょっと話あるんやけど。」
「なんですか?」
目の前の床にちょこんと座ったカレンに言った。
壱馬「俺、明日からは自分の家に帰るわ」
「急ですね…」
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作者名:LALA | 作成日時:2022年10月15日 19時