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スン・Aは、魔法使いだ。
『みんなを幸せにする魔法？』
「うん。Aなら持ってるでしょ？俺は持ってないけど」
『んー…？』
「神様はAにたくさんのものを与えたから、たぶん使えると思うけど」
『ヒョンがそう言うなら使えるかも』
「だよね」
Aの手を握りながら、背もたれに身を預ける。今のAはメイクも衣装も決まってて、すごくかっこいい。キラキラしてる。宝石みたい。
『テヒョンイヒョンは今、幸せですか？』
「うん、幸せだよ。…なんで？」
『俺も幸せです』
「うん。」
『だから、ヒョンは俺を幸せにする魔法を持ってるんです』
そんなAの柔らかい声色にバッと顔を上げる。Aは緩く手を握り返してきて、優しく笑った。僕の大好きな顔。笑い声をあまりあげないAが、ははっ、と小さく声をもらした。
『ヒョンは魔法使いですよ』
「………」
『俺なんかより、もっとすごい』
「A」
『みんなを笑顔にするし、何より愛されてる』
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寂しかった心が、愛で満たされていく。
今日は朝から気分が悪かった。よくわからないけど、すごくすごく不安で悲しい気持ちが僕を支配した。
でもAは、それをすぐに洗い流す。隣にいるだけなのに、少し話しただけなのに。だから、離れられなくなるんだ。大好きなんだ。Aの全てを愛おしく思う。かっこよくて、素敵で綺麗で、特別な子。
「僕も、Aを愛してるよ。もう、ほんとに、すごくいっぱい愛してるよ」
『テヒョンイヒョン』
「Aがいるから、大丈夫だよ。」
何も言わなくても、わかってるんだと思う。…だから魔法使いなんだよ、Aは。
「笑うと、幸せになるもんね！」
口を大きく開けて、Aに笑顔を見せる。Aが好きな俺の顔。俺も知ってるよ、Aのこと。何も言わなくても、どんな表情してても、大好きだから、わかります。
他人に気付かれないその小さな微笑みも、ずっと手を握ってくれてる優しさも、僕のことを理解してくれてることも。全部全部。
Aは僕の心を奪って、離さない。
「Aはどこかの心臓を食べる魔法使いみたいだね」
『それはヒョンでしょ』
ふたりで顔を寄せて笑い合えば、幸せが咲き乱れて僕をふわりと軽くする。
やっぱりAは、魔法使いだ。
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空白(プロフ) - もう更新はしないんですね、、 (2023年3月1日 8時) (
レス) @page13 id: 5944f53cd9 (このIDを非表示/違反報告)
メイミィ(プロフ) - コメント失礼します。えっと、、、、すきです！！！！ (2020年10月24日 14時) (レス) id: 5eea5bb086 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 96ラインのお話が見たかったので嬉しいです！主君の落ち着いた感じも、メンバーからの溺愛も癒されます〜(*´ω｀*)これからも更新楽しみにしてますね！ (2020年6月5日 13時) (レス) id: 6f4f6fe684 (このIDを非表示/違反報告)
mmm223(プロフ) - 初コメ失礼致します！とても続きが気になりました！更新待ってます！ (2020年6月3日 15時) (レス) id: ba1ab65122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：× | 作成日時：2020年6月1日 13時
