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平野紫耀といえば
十分過ぎる容姿に十分過ぎる学力、それに十分過ぎる身体能力を兼ね備えた俗に言う学校のアイドルだ。

そこに先輩というレッテルを加えて俺ら学年の女子からさえも人気がある。

もう一つ最大のポイントとして平野は誰に構わずとてつもなく優しい。
だけどその中に特別は作らない。
正しく言えば俺がそう勝手に思っていただけだったのだけれど。

「考え事してるでしょ。」

目の前にいる彼女にとって、
平野は一体何なんだろう。
果たしてそれは彼女とのこのよくわからない関係性の俺が聞いてもいい事なのか。

廉「成瀬は、男が嫌い?」

「え、なんで?」

廉「成瀬が喋ってる男子、
平野先輩か高橋かしかいないなって思ったから」

「永瀬くんもいるじゃん」

彼女にとっての数少ないその中の1人にちゃんと俺も入れている事に喜んだ。
だけどやっぱり、俺の質問に対する答えは濁された。

「男が嫌い?なんて愚問だよ、永瀬くん」

予想外の彼女からの言葉に少し困った。
彼女は続けて口を開く。

「この世界には男と女しかいないんだよ?
嫌いも何もないよ、そんなの。」

廉「?」

「私がもし、男の子を小嫌いしていたとしたら私の選択肢の残りは1しかなくなるじゃない。」

犬か猫、どちらが嫌いかと聞かれて
犬が嫌いと答えれば猫しか選択肢が残らない。
彼女が言っていることはこういうことだろう。
確かに、これには少し引っかかる。

廉「じゃあ、男が好き?」

「あはは、何それ。すごく答えづらいね」

結局、俺の質問にはまともに取り合ってはもらえなかった。
まあ、質問も質問だから仕方がないか。
だけど彼女は笑ってくれた。
だから、それで良かった。

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設定タグ:平野紫耀 , 永瀬廉 , 高橋海人   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ふる | 作者ホームページ:http://twitter.com/ei_njo  
作成日時:2017年10月7日 15時

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