2話目 ページ3
『なんだここは』
編入試験のため遠月に着いた途端、私の目の前に広がっているのは、無数の高そうな車、そしてソレから降りてくる御曹司やら執事やら何やら。
……………とんでもなく場違いじゃないか。
もう場違いすぎてその場で立ち止まっていた時、
男子の叫び声が聞こえた。
「低俗な庶民が…
この僕と並んで座るなぁあー!」
なんだなんだと言わんばかりに、人がそこに集まっていくので、私も流されて着いて行った。
そこには叫んだらしい金持ちそうな御曹司と、傍にしゃがみこんでいる赤髪ツンツン男。
よくよく見れば赤髪は学ランを着てる。
私の中学はブレザーだったので新鮮だ。
『エリートでも学ランは着るんだ……』
何気なく呟いた……つもりだったが、割と声がでかめだったようだ。
「ハッ、君今までの話聞いてなかったのか?」
「あの男はエリートなんかじゃない。
たかが大衆食堂の倅だ」
「そんなヤツが編入するつもりなんて笑わせるだろ」
傍にいたエリート達が私に向かって言った。
…………………たかが大衆食堂の倅だァ?
私自身、私立中学に通っていたというだけでお金持ちなわけではないし、この人達のように料理業界のサラブレッドってわけでもない。
だから彼をバカにされたのは私がバカにされたみたいですごく腹が立った。
『たかがってなn「この学園は庶民の来ていい場所じゃない!」…………んですか』
遮ったなあの坊ちゃんめ。
206人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し44667号(プロフ) - とても面白かったです!続き読みたい!更新して下さいー!! (2020年5月4日 1時) (レス) id: 52b41a10ca (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください (2020年3月27日 4時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
ミイラ(プロフ) - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月26日 0時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:式部ちゃん | 作成日時:2020年3月22日 23時