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しかし、迷っている暇など与えてはくれませんでした。彼の真後ろに、金属の鋭い刃がついた機械が設置され、ぐるぐると勢いよく回転し始めました。それはもう凄い音です。もしこの中に指を突っ込もうものなら、勢いよくもげていたでしょうね。
最高速度まで達し、準備万端となった機械は、ゆっくりと男性の背後へと近づいていきます。
さすがに僕も巻き込まれるわけにはいかなかったので、すぐに逃げ出しました。もう少しでウツボのミンチが出来るところでしたよ。魚の切り身をすりつぶした物なんて、誰が食べんです? ……え? かまぼこ、ですか。なるほど。それなら監督生さんもグリムさんも食べられますね。今度新鮮な魚が手に入ったときにやってみましょうか。
もう少しこの話は続きます。
結局、怯えていた男性の手を取ることはできませんでした。自分の命が何よりも大切だったのと、そのような勇気が僕にはなかったのです。
急いで列車の扉から抜け出し、僕は上へ上へと泳ぎ去りました。闇が青さを取り戻した頃でしょうか。
――また逃げるんですか。次に来たときは最後ですよ。
暗く、冷たい声が、誰かに語りかけていました。それが、僕に対してのものなのか、また別の人物へあてた言葉なのか、今となってはもう分からないのですが。
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青い紅茶(プロフ) - カリム氏????何で自ら招き入れちゃうのかな????(ヒント:純粋100%) (2022年8月13日 11時) (レス) @page42 id: 7871dca46e (このIDを非表示/違反報告)
元素(プロフ) - 凪さん» 感想ありがとうございます!不幸中の幸いでしたね☺ (2021年9月30日 11時) (レス) id: c288555a46 (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 監督生ちゃんのおじいちゃん…助けてくれたんですね、ちょっとほっこりしました (2021年9月29日 23時) (レス) @page42 id: 0727e3cb02 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 元素さん» 知ってるアニメは何ですか? (2021年9月19日 19時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
元素(プロフ) - 星猫さん» コメントと評価ありがとうございます!これからものんびりと更新しますのでよろしくお願いします( ・ω・) _ _) (2021年9月9日 9時) (レス) id: c288555a46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元素 | 作成日時:2021年7月10日 19時