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廉「...それからって」

「だけどね、もう迷惑かけないよ。」

ワンテンポ遅れて彼女にその意味を問いかけようとするとタイミング悪くそれがそらされる。

「永瀬くん、本当にありがとう」

何に対してのごめんなさい、なのかありがとう、なのか全くわかりやしなかった。

だって、彼女は何一つとして悪いことなんてしてない。
それに、それらの言葉を向けるべき相手は紛れもなく他にいるはずだった。


廉「平野先輩とはもう会ったの」

そう、平野。
彼女が病院に運ばれた時、平野と会って話をした。
そう言えばあの時、彼奴は変なことを言っていた。

「会ってないよ」

そうやって冷静になって考えれば考えるほどわからない。
この状況が不自然だとようやく気づく。

彼女が目を覚ましたら間違いなくその場には平野がいるはずなのだ。
だけどいない。

「ねぇ永瀬くん」

廉「?」

「やっぱりさっきの取り消していい?」

廉「何が」

「私と付き合ってください」


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作者名:ふる | 作者ホームページ:http://twitter.com/ei_njo  
作成日時:2017年12月3日 18時

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