五話 ページ6
水柱side
鬼という存在が広まっていないのは、鬼に出逢って生き延びた人間がごく僅かだからだ。
鬼と出逢って生き延びた
ということは、その人物が余程強かったか
それとも鬼殺隊に助けられたかの二つだ。
目の前の男は恐らく前者であろう。
柱である俺でさえも、あの男に対して強い恐怖心と警戒心を抱いている。
あれ程の強さ、彼は鬼殺隊だろうか。
.
否、あのような男を俺は今まで見たことがない。
彼が鬼殺隊であるという予想は違うだろう。
これ程美しい顔をした男を忘れる筈が無い。
『最期に言い残すことは？？』
「たっ…た……す…」
あっと声を出す間もなく、鬼は真っ二つに切り裂かれた。
切られた鬼の血を吸ったのか
黒光りする刃は先程よりも美しく、強く光を放っていた。
日輪刀でしか殺すことの出来ない筈の鬼は消えて無くなっていた。
やはり鬼殺隊の一人なのだろうか。
.
.
『ふぅ…で？
そこに隠れてんのは……鬼殺隊かい？？』
しまった…と、思った時にはもう遅かった。
殺気立った眼でじっと見詰められてしまったら、蛇に睨まれた蛙と同じだ。
身体が言うことを聞かない。
『へぇ…鬼殺隊の柱かい。
少しは骨がある奴らかと思ってたが、案外そうでも無いみたいだねぇ。
水柱……そうかい…そうかい』
どうして、そんなに詳しいのか。
『冨岡義勇…ね。
あぁ……何だか色々あったみたいだねぇ』
先程の眼の色とは打って変わって、優しい吸い込まれそうな眼だった。
『…別にいいんだよ……アンタの居場所は
あと、もう少し周りと仲良くしな』
そう言って、少しだけ弱まった雨の中を
下駄を鳴らし歩いていった。
俺の視界に残るのは、紅い傘だけだった。
ーーーーーーー
『……カッコつけたら傘を忘れてきちまったね…』
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海馬 香鷹(プロフ) - 刹那さん» ありがとうございます！亀更新ですが、私なりに頑張りますのでよろしくお願いします……っ！ (2019年9月23日 22時) (
レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 面白かったです!!続き待ってます！ (2019年9月21日 19時) (レス) id: 48a49b3a4b (このIDを非表示/違反報告)
海馬 香鷹(プロフ) - 天神人狼さん» ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします……！ (2019年9月17日 23時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
海馬 香鷹(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございますっ！ (2019年9月17日 23時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
天神人狼 - あー………好きです(突然の告白)待ってます！ (2019年9月17日 21時) (レス) id: fb4ece15fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海馬 香鷹 | 作成日時：2019年9月16日 17時
