14.先生 ページ16
【リンsido】
ゆったりと帰路を進む中、突然ギンがこんな事を言い出した。
「な、なぁリン？もし、グルッペン様達のいる所で住むってなったら、リンは住みたいか？」
「……え」
確かに楽しそうではあるがそれ以前の問題に、
あんなにも喜々として戦っていた相手をよくもまぁ一緒に住もうなんて言えるものである。
……けれど、それとは裏腹になんだか楽しそうでもあった。
「んー、確かに楽しそうではあるけれど、ね」
「だ、ダメか……？」
「ううん、ちょっと突然の事すぎて驚いてただけだからね、ダメっていう訳ではないんだ」
分かりやすく頭を横に振ってそう言えばギンはホッとしたような顔で笑った。
「そ、そうか……！」
どうしてもそのグルッペンに警戒心を持ってしまうのはなんの警告かは知らないけれどそうしておいた方が良さそうという気持ちから。
でも、どうやらやはりあの我々国にはエーミールという幹部がいるらしい。
……エーミール先生、どうしてこんなところにいるんですか。
生憎だが場合と場所の理由で会いに行く事にはノリ気ではなかった為会いには行かなかった。
だって、私達へも平等に教えてくれたあのエーミール先生が、こんな軍隊の中で生活しているのだ。
そりゃあ会いたいと思っていても抵抗感をつい持ってしまうものだ。
「……ねぇギン、エーミール先生って、覚えてる？」
「？あぁ、覚えているが……」
「……エーミール先生、あの我々国っていうところに幹部として生活しているらしい」
ふと思い出したかのような口ぶりでギンに話せばギンは歩みを止め、目に見えるかのような動揺を見せた。
「……え、あのエーミール先生がか？」
「うん、そのエーミール先生。私達にこっそり勉強を教えてくれたあの」
……まぁ、エーミール先生の事を考えてもあまりにお引越し、には賛成じゃないかな。
でもそれを今のギンに言ったら悲しまれるだろうし、黙っておこう。もしかしたら気分も変わるかもだし。
「いやぁほんと私も知った時驚いたよ〜！」
「確かにそれは驚くな……マジか、あのエーミール先生が……」
そしてそんな事を話しながらまた歩みを進めるうちに、私とギンの我が家へと着いた。
「たっだいま〜！！」
「ちょ、リン声大き過ぎる……！」
「えへへー、ちょっとはしゃいじゃってさ、ごめんねー」
今だけは、とっても楽しい生活を目一杯楽しみたいかな。
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緑蛙(プロフ) - けいっちさん» ありがとうございます！（実はあれが限界のシリアスだったとは言えない…）というかけいっちさんの作品よく見てますけどそちらの方が素晴らしいですよ！ (2020年1月14日 19時) (
レス) id: af2916f373 (このIDを非表示/違反報告)
けいっち - 新作の奴とかあんま見ないけど気になって見て見たら知ってる人の合作だった(二度見した)プロローグ的なのから面白そうやないっすか応援してます！ (2020年1月14日 19時) (レス) id: 837672cd32 (このIDを非表示/違反報告)
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