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その後、なんとか気持ちを切り替えて6時間目の授業を受けたけど、ホームルームを終えて帰る時間になると、また気分が下がっていった。
だって、このテストも当然ママに見せなけりゃならないんだもの。
今回はたくさん怒られるに違いない。それも長時間。
ママの説教は最初こそ私の勉強態度を否定するものなんだけど、途中から自分の愚痴やお金の話になっちゃうんだよね。
回避すると後から何か言ってくるし、今回に限っては秀明を辞めさせられる可能性もあるから、逃げるのは得策ではないんだ。
「おまえ、かなり暗いけど、どうかしたか?」
落ち込む私を見兼ねたのか、忍が声をかけてくれた。
「ううん、何でもない、いろいろあってちょっとそんな気分なだけ……。」
「あ、そう。何かあったら言えよ。俺が力になれるかもしれないし。」
頼もしいことを言ってくれる忍にお礼を言い、私は教室を出た。
部活に行く気にもならないし、そもそも今日は文芸部はお休みだから、生徒用玄関まで真っ直ぐ向かう。
秀明も、今日は向こう側の諸事情でお休み。
諸事情って何だろ……職員会議とかかな。
未だ降っている雨は小雨になったにしろ、制服が十分に濡れてしまう量なので、持参していた折り畳み傘を差して帰路についた。
家の最寄り駅の改札を過ぎて少し経った頃。
もやっとした気持ちは晴れないままとぼとぼと歩いていると、私が通るはずの道には大きな水溜まりが出来ていた。
そこまで広くない道。
大雨が降ればいつも水溜まりは出来ていたけど、ここまで大きいものは初めて見たなぁ……。
水溜まりを思いっきり踏んでいくのは気が引ける私は、渋々別の路地に入って迂回することにした。
閑静な住宅街の路地では、誰一人としてすれちがわない。
ただ黙々と歩いていると、ふいに目の前に公園が見えてきた。
あれ、ここ……。
気になって、公園の入り口で立ち止まる。
この公園、確か私が小さい時に何度か奈子とお兄ちゃんと遊びに来たところ……?
公園全体をぐるりと見回してみる。
今は寂れて遊具もいくつか撤去されているけど、間違いなく、ここはあの時の公園だ……!
あぁ、懐かしいなぁ……!
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あおい(プロフ) - 完結後、読ませていただきました。どのお話も、少し考えさせるような、奥が深いもので、私もこういう小説を書いていきたいです。 (2020年4月28日 7時) (レス) id: 331ddf8f4c (このIDを非表示/違反報告)
りぃあ♪# - 完結おめでとうございます!どのお話も奥が深く、読んでいてとても考えさせられました。とても面白かったです。 (2020年4月18日 8時) (レス) id: 77648adcbf (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 完結おめでとうございます。どのお話もすごく心に残り、自分と重ね合って読んでいました。すごくいいお話だったと思います。 (2020年3月31日 19時) (レス) id: eb71493e70 (このIDを非表示/違反報告)
小幅 - とても面白い作品ですね!続きが楽しみです。 更新、無理しない程度に、頑張ってください! (2020年3月30日 15時) (レス) id: 62007663da (このIDを非表示/違反報告)
はんな(プロフ) - 情景描写がくわしくて、上階が本当に浮かんできます!素晴らしすぎる… (2020年3月28日 11時) (レス) id: 3170240b5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冷・結・ゆいなー・あお・ここは x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hp-rei/
作成日時:2020年3月24日 19時