新たな ページ10
〜浜野side〜
オレンジ色と黒が入り混じったような異様な空間の中、橋と橋の間を器用に潜り抜けて、魔人が向かってくる。
浜野「神童は剣城を背負ってるから戦えないだろ? 俺が引きつけるから、出口を探してて!」
魔人が口を開く。
破壊力を伴う光線のようなものが発射されて、俺たちはすんでのところでかわした。
橋や鳥居が粉々に砕ける。
神童「わかった、頼んだ。……くれぐれも気をつけてくれ」
浜野「ちゅーか、任せとけって!」
そうして俺と神童は、二手に分かれた。
矢を放ちながら魔人の気を引き、神童たちから注意を逸らす。
飛び道具の武器は接近戦をあまり得意としないので、距離を保つことが重要だ。
魔人の動きを注視しつつ、足場も意識して脚力を活かしながら移動する。
魔法少年や魔法少女は、人並外れた身体能力を手に入れる。
怪我の治りも早いし、痛覚を鈍らせることで戦っている時に痛みで動けなくなるなんてこともない。
とても便利だと思う。つまり、それくらいしないと魔人と渡り合えず死んでしまうからなんだけど。
敗北は死を意味する。絶対に負けてはいけない。
その時だった。
魔人がいる方とは別の方角から、もうひとつの人ならざるモノの鳴き声が響いてきたのだ。
浜野「!? 今のって」
もう一体魔人がいるのだろうか。それとも魔人の使い魔? 神童と剣城は無事なのか?
そう思うと、背中を冷や汗が伝った。心なしか、声がこちらへ近づいてくる。
すると魔人も気づいたのか、注意がそちらの方へ向けられる。
見ると、障害物である橋や鳥居を次々に破壊しながら、なにかがこちらへ迫っていた。
浜野「あれは……?」
・
______“それ”は、馬に跨った大きな騎士の姿をしていた。
剣城の化身、ランスロットのような、全身鎧の騎士。しかしその下半身がない……ように見えるのは気のせいだろうか。
いや、よく見ればあるのかもしれない。しかし見えない。
[*%|+@*#$%#!!!]
どうやら仲間というわけではなかったらしい。敵とみなしたのか、魔人は咆哮を上げて騎士の姿をした魔人に襲い掛かった。
そして騎士の姿をした魔人もまた、魔人に向かってその巨大な剣を振り上げた。
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サリア(プロフ) - ありがとうございます(*゚▽゚*) 頑張ります! (2020年2月15日 0時) (レス) id: 24cae498c7 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続編おめでとうございます!頑張ってください (2020年2月14日 23時) (レス) id: 6f84bfc0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月14日 16時