フョードル・D＆Ｎ・ゴーゴリ ボルシチ【花丸様Req.】 ページ42
「問題！何故私は此処にいるのでしょう！――御相伴に預かろうと画策していた？正ー解ー！」
ボルシチをよそっていると、目前にゴーゴリの首が浮いていた。
心中大吃驚だが、何度も遭っている手品。肩をゆっくり下げ、その赤いスープを持ち、Aは云う。
「ニコライのにサワークリームかけない」
「うわァ酷い！Aちゃんは悪魔！スメタナ無しなんて、ボルシチと呼べなィー！」
顔を歪ませ嘆く彼。
何時もはどの言動も真意を疑うが、此れについては少しばかり同情したので。
「まあ、少しはいれてあげる」
「ハハハ！君は天使ーー！今晩、僕の部屋に招待しよう！」
何時の間にか真横から生えていた嬉しそうな顔、首に巻き付く腕。
「え、何で今晩？夕食後とかはダメ？」
「フフフ……道化師の言葉だよ？今宵は眠らせなァーい！」
「仲良しですね」
じゃれ合っていると、体調の悪そうな、気色の悪い男が佇んでいた。
「お、フョードル来た。日本でも手に入ったよ、ビーツ」
「此方でも浸透しているんですかね」
目を細めながら席に着いた。
「然しロシア料理として普及しています。実際は隣国の料理ですけど」
「物心付いた頃から食べてるもんね。どう思う？ウクライナ出身の人」
ゴーゴリに視線を向けると。
帽子から鳩を飛ばし、口から国旗を出し、何処からか流れてくる音楽に身を震わして楽しそうにしていた。
「悩みとかなさそう」
「考えるだけ無駄ですよ、A」
そして、フョードルの前に置いた器は。
「フョードルは、食べる輸血。丼一杯によそったよ」
「こんなに……」
「よし、ちゃんと美味しい」
「美味しいですけど……」
その赤いスープは、じんわりと身体を温めていく。クリームの白と、緑のディルのコントラストが美しい。
正に、神のスープ。
「あ。窓、閉めてこなきゃ」
見れば、雨がポツポツと。
立ち上がり、Aは階段を昇っていった。
「貴方、異能で閉めて来れば良いじゃないですか」
「窓のある部屋にいたの、ドス君でしょォ？」
チラリと、互いを見やる。
「……仲が良いのは結構ですが――ぼくの小鳥ですからね」
フョードルは微笑んだ。
ゴーゴリも笑った。
「鳥籠から小鳥が消える、私のショウをお楽しみにね！ドス君！」
一階で、何を喋っているか聞こえないが、
皆で食べるご飯は温かいなぁと。
微笑みながら、
Aは窓を閉じた。
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午(プロフ) - 体の90%がラムネさん» 体の90%がラムネ様、ご感想ありがとうございます！また三期でお待ちしております、宜しくお願い致します！更新頑張ってください！ (2019年12月21日 23時) (
レス) id: b0368434d0 (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - 闇川幽鬼さん» 闇川幽鬼様、単品で織田作登場です！ありがとうございます！ (2019年12月21日 23時) (レス) id: b0368434d0 (このIDを非表示/違反報告)
体の90%がラムネ - 初コメです！めっちゃ良きでした！！突然ですが、リクエストしたいですが…。ダメでしたね。すいません！また募集している時にいきます！更新待ってます！(自分も更新しろよと思う今日この頃) (2019年12月21日 13時) (レス) id: 8dd45af6f4 (このIDを非表示/違反報告)
闇川幽鬼 - 作之助様登場！！(*ﾟ∀ﾟ*)嬉しいです！(*^_^*) (2019年12月21日 0時) (レス) id: 56867ea8da (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - 月瀬さん» 月瀬様、リクエストありがとうございます！只今からのリクエストは無効とします。ゆっくりで申し訳ありませんが、宜しくお願い致します！ (2019年12月15日 11時) (レス) id: b0368434d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午 | 作成日時：2019年8月25日 17時
