46 異能力、無力 ページ47
「え、えぇ……わた、私もよく分かりませんが、どうしても、手に入れたいものらしく……」
うぅっ、そんな真っ直ぐな瞳で見つめないで!とオルコットは目を塞ぐ。
彼女が黙ってしまったのを見て、Aは困り顔になる。それを見て、さらにあわあわする。
「あ、でも、私は、何も……と、取り柄がなかったので……こんな、私の異能を最大限に使ってくれて、た、たまにお褒め頂けて、だから……」
作戦書の束をギュッと抱き締め、
「私の出来る事は、これ、これくらいだから、これが、わ、私のすべき事、だから」
「貴女の、すべき事」
異能力を、
最大限に使って、
誰かの為に行動する。
私の異能力の、最大限は。
「いたぞ! もう一人の捕虜だ!」
もう少しで何かが思い付きそうな時、この船の組合員らしき男たちが走ってくるのが見えた。
「片方が逃げたんだ! もう片方も逃げないように、取り押さえるぞ!」
オルコットとA、二人して肩を揺らす。
え、え?
いや、逃げても駄目だし、かと言って逃げたい衝動に駆られるけど……でも、
大人しく、捕まっておくしか……。
オルコットはオロオロするばかり。
家族を人質にとられているAは、
どうすることも出来ず、
何もできないまま、
観念したかのように、目を閉じた。
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午(プロフ) - リアさん» リア様、素敵なご感想とご指摘をありがとうございました!全然気付かなかったのでありがたいです。近いうちに修正します!またいつでも遊びに来てくださいませ! (2021年2月2日 23時) (レス) id: 4dcd31a7db (このIDを非表示/違反報告)
リア - 少し高圧的でしたかね?不快でしたら申し訳ない…更新頑張ってください!(唐突〜 無理矢理とか言うんじゃねぇ!) (2021年1月31日 23時) (レス) id: bba845c06e (このIDを非表示/違反報告)
リア - 凄く面白いですね!すぐ読み進めてしまいました!少し気になったのですが、34の所で夢主が芥川さんのことを龍之介さんではなく、芥川さんと言っていたのですが、これは意図的なものなのでしょうか?もし意図的にそうしているなら、すみませんが訂正されては如何ですか? (2021年1月31日 23時) (レス) id: bba845c06e (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - 徒花さん» 徒花様、ご感想ありがとうございます!頑張ります! (2019年6月30日 0時) (レス) id: b0368434d0 (このIDを非表示/違反報告)
徒花 - この作品初めて見ましたが面白かったです!頑張ってください (2019年6月29日 19時) (レス) id: 5d280f12f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午 | 作成日時:2019年5月14日 21時