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��女の勘��とは上手く言ったもので、これっきりで陽菜さんのことが解決したとは思えない。
私のことを見た時の表情、言葉。
どう考えても敵視していた。
ああ、怖いなぁ…。
『はぁ…。』
「Aちゃん？
ため息ついてどうしたんだ？」
ラウンジで勉強をしながらため息を一つつくと、たまたまそこにクロロさんが来て、話しかけてくれた。
『あ、こんにちは。』
「こんにちは。何か悩み事か？」
クロロさんは正面の椅子をガタッと引き、そこに座った。
『実は…。』と言い、昨日のことを全部話した。
元カノの陽菜さんのこと。
陽菜さんは私を敵視しているだろうということ。
そして、シャルのことを好きだろうということ。
聞いてくれているクロロさんは真剣に聞いてくれているのが嬉しかった。
「あぁ…陽菜か…。
かわいい子だったが、ちょっと性格に難ありって感じの子だったな。
そんな心配するな。」
『あ、ありがとうございます…。��性格に難あり��って…？』
すると、クロロさんはテーブルの上に身を乗り出したので、私も思わず乗り出した。
そして、周りに聞こえないように小声で話し始めた。
「あのシャルだろ？
付き合えるってだけで自分のステータスになっちゃうんだ。
それを周りに言いふらしたり、ファンの子に��私の彼氏に近付くな��って言ったり、俺と遊んでいても、��私を優先して！��って言ったり…。
とにかく、ヤバい子だったな。
それぐらいシャルのこと好きなんだってことは分かるが、限度知らずで…。」
あの出会った一瞬では、そこまですごい人だとは思わなかったけど…中々すごい人だ。
よく言えば、シャルしか眼中になかったということだ。
「何かあったら俺に相談しろ。
俺、シャルの彼女がAちゃんで良かったって思ってるから、助けてあげたいしな。」
ははッと笑ったクロロさんが眩しく見えた。
私の周りはいい人で溢れているなぁと思い、心がぽかぽかとした。
『ありがとうございます。』
「気にするな。」
クロロさん、何だか嬉しそう。
頼られてるのが嬉しいみたい。
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年5月2日 11時
