幼馴染は意地悪社長 (ページ45)

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阿部side

おっちょこのふりして、告白を邪魔し続けた

そしたら、いつの間にか、どの高校に行くかとか考える時期ぐらいになってた

A『亮平はどこ行くの？』

『目標は□□高校かな』

A『そこって偏差値高いよね。さすが〜』

『いやいや。一緒に行く？』

A『無理無理(ヾﾉ ´ω` )私がそんなこと行ける訳ないじゃん！私は、○○高校に行くの』

『へーそっか』

A『あっ、そろそろ始まるよ。席着かないと』

Aに言われ、自分の席に戻った
この時の席は運悪く、Aから離れてしまった。だけど、角度的に後ろからAを見られる位置

『そっか～別々かぁ』

なんてひとりごとをボヤく

『………はっ！！』

それで気づいた

Aと高校が別。ってことは告白を妨害なんて出来ないし、今でこんなに人気があるのに、高校行ったらメイクだってするだろうし、ますます綺麗になっちゃう。今以上にモテてしまう

それはまずい。俺が告白してないのに……
そう思って、俺はAと同じ高校に行くことに決めた

担任の先生には『もっと上を目指せる』って言われたけど、Aが傍にいてくれなきゃ意味無いし、テキトーに『ここでやりたいことある』って言った。まあ、やりたいことはある訳だから嘘はついてない

A『えっ、亮平もここ行くの？』

『滑り止めだよ。あっちが落ちたらこっちに行こうかなって』

A『落ちるなんて言っちゃダメだよ！亮平だった□□高校行けるって！』

『ありがとう』

Aにもこう言って誤魔化したんだ

A「えっ、じゃあ落ちた訳じゃないの」

「うん。そっちは元々受けてないから。あの高校しか受けてないよ」

A「はあ……良かった」

「何が良かったの？」

A「だって、落ちたこっち行くって言ってたから、新入生代表で亮平のこと見た時、あっ、落ちたんだって思ってたから」

「だって、そう言わないと、もし試験の時にばったりあった時に怪しまれるからさ」

A「本当、心臓に悪い」

「てか、クラス表で気づかなかったの？同じクラスだったし、阿部だから1番上にあったのに」

A「確かに亮平の名前はあった。だけど、同性同名かと思ってて」

「……やっぱりAってバカだね」

A「そりゃー秀才の幼馴染に比べたらバカですよ」

「おかげですんなり合格できたから良いんだけどね」