幼馴染は意地悪社長 (ページ31)

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郵便局に着くまで、目黒くんが話してくれた

「で、なんであんなことしてたの？」

目黒「簡単に言ったら気が刺した……っかね」

「気が刺した……」

目黒「入社してから『期待の新人』とか『営業部の次期エース』とか周りからずっとそんな風な目で見られてて。そんなことないのにって、それで気が刺して……俺と関係持った人達は俺のことをそんな目で見てなかった。そしたら何か止まらなくなってて」

「そっか」

目黒「だから、次にAさん、いや、八嶋さんに目を付けたんです」

やっぱり、あの時の『狙ってる』はそういうことだったんだね

目黒「でも、社長にバレたのは計算外でした(笑)社長から聞いたんすけど、幼馴染なんですね。社長と」

「あの野郎……また勝手に」

目黒「ふっはは笑。八嶋さんってそんな顔するんですね」

「えっ？」

目黒「まあいいや」

「何よ……あっ、次はどうするの？」

目黒「ああ、それならもう決まってます」

「えっ、もう？早くない？」

てか、おかしくね？今日、辞めたのにもう決まってるって

目黒「実は社長が用意してくれて」

「亮平が？」

目黒「はい『あんなことはしてたとはいえ、優秀な人材には変わりないから』って。条件付きで紹介してくれました」

「条件って大変なの？」

目黒「んー、ちょっと辛いっすね」

「どんな条件なの？」

目黒「八嶋さんと今後一切関わらない」

「こ、今後一切？？」

目黒「はい。なんで八嶋さんと話せるのはこれで最後です」

「亮平も変な条件付けちゃって」

目黒「まあ、社長の気持ちも分からなくもないですけどね」

「何それ•́ω•̀)?」

目黒「ふふ、あっ、郵便局着きましたよ」

「本当だ」

目黒くんと話してたらいつの間にか、目的の郵便局に着いてた

目黒「じゃあ…」

「うん。次の仕事頑張ってね」

目黒「はい！」

郵便局に入ろうとしたら

目黒「八嶋さん！」

「ん？」

目黒「俺、八嶋さんのこと少し本気でした」

「えっ！？」

目黒「じゃあ！」

「えっ！？ちょっと！目黒くん！」

目黒くんは、振り返ることなく歩いて行ってしまった

もう目黒くんと話すことはないと、ちょっと寂しい

さっ！早く用事を終わらせて戻らないと！