のんびりちゃん 2

72段 ページ30

A｢滝ちゃぁぁぁん！！聞いてくれよ聞いてくれよ！！｣

滝｢な、なんだA！？なにかあったのか！？｣

A｢三木ヱ門が居ないんだよおおおお！！おかげで朝私起きられなかったの！！｣

滝｢はぁ？｣




そんな変なものを見るような目で見ないで頂きたい。滝夜叉丸にとってはどうでも良くても私にとっては死活問題なのに…！！

出てきた涙と鼻水を滝夜叉丸の服で拭く。




滝｢涙と鼻水を私の服で拭、く、な！！｣

A｢ついに三木は私を捨てたのね…うっ、うっ｣

滝｢…はぁぁ、三木ヱ門なら会計委員会だろう。また閉じこもって目の下に隈でも作ってるんじゃないか？

ふっ、学園のアイドルなどと言う割には目の下に隈など…三木ヱ門よりやはり私がｸﾞﾀﾞｸﾞﾀﾞｸﾞﾀﾞｸﾞﾀﾞ｣





いつものやかましい滝夜叉丸になったところでそばを離れた。やっぱり滝夜叉丸ってあれがなければ相当常識人に見えなくもないのに……

顔と体がもったいないなぁ〜…

滝夜叉丸のことを多少貶しながらズンズンと歩いてきたのは会計委員会が予算だのなんだのの計算をしているところ。算盤の音がするからきっと全員ここにいるんだろう。





A｢頼もぉぉぉおおお！！！三木ヱ門を返して下さ〜い｣




……………………………………





文｢A、用がないなら即刻立ち去れ｣

三｢A…すまないがユリコ達を任されてはくれないか…？まだ終わりそうにないんだ……｣

左門｢…｣

団｢…｣

左吉｢…｣





思ったよりも酷かった。

いやいつもこの委員会は荒れてて寝不足で最悪なんだけどね、しかもケチ。

三木ヱ門の目の下にある大きな隈。生気がまるで感じられない。これは………






A｢ウチの三木ヱ門は返してもらいます！！酷い！！こんなに…！こんなになるまで…！

…………潮江先輩、では！！｣

文｢では！じゃないわこの野郎！！三木ヱ門はウチのだ！！｣

A｢いいえ！ウチのです〜！！それに私は野郎じゃありませ〜ん！｣





なんてわがままなんだ潮江先輩は…全く……

しかし、このままでは埒が明かない上に私が邪魔をしていることによって作業が進まない…ムムム……





A｢……仕方ありません。食堂のおばちゃんに頼んでおにぎりを持ってきます…なので今日中に終わらせて下さいね！｣




どうせまともに食事も取っていないんでしょう。優しい私が持ってきてあげますか〜。

私"の"三木ヱ門を返して貰うためにぃ〜。

たいした事では無い。が、見てね→←71段

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