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薬やらゼリーやらスポーツドリンクやら
色々買って家に帰ると、どこの部屋も真っ暗で、
先回りして外泊してるとかないよな…?と一瞬不安になる。







「A〜…?」








リビングを覗いて Aがいないのを確認してから
寝室へ向かうと、苦しそうな顔で眠るAがいた。









顔を赤らんでいて、苦しそうに魘されている。








この子のことだからきっと熱は測っていないんだろうな。







帰ってきたばかりの冷たい手でごめんね、と思いながら彼女の額に手を添えると、思っていたよりあつくて。









でも寒そうに布団を被っているあたり、これからまた熱があるんだろうな、と予想する。









そのまま頭を撫でると 身を捩って ぎゅ、と瞑られていた目がゆっくりと開く。










「ごめ、起こした?」









「ん゙…、、っ、なる、せ なんでいるの、」









焦ったような顔を俺の体をぐっと押し返すA。








「うつる、から、だめっ、友達のお家いってって、」








「A」








「はやく、なるせ、ね」







「Aきいて」








Aの力の入っていない腕を掴んで優しく手を繋ぐ。









「歌い手である以前に、ひとりのにんげんなのね、おれ。





だし、ライブでファンが待ってるとか以前に、おれ、Aの彼氏なの。





だからさ、心配させてくれない?」








きっと頭も回ってないだろうから、ゆっくりと考えてたことを伝えると 押し黙ってしまったA。








「A、?」








何も言わずぎゅ、とおれの背中に手を回してくれる。









「ふふ、心配しなくてもどこにもいかないよ
ごめんね、寂しかったね。はやく気づいてあげられなくてごめんね」









「ん、なるせはわるくない、私の方こそごめん、ね」









あつい体をぎゅ、と抱きしめてやると、安心したように笑った。










余計なことは考えないで ゆっくり休もうね。



















「薬飲んだ?」





「のんだ」




「熱測った?」




「はかってない」




「じゃあ熱測ったらもっかい寝ようね」







「やだ、一緒にねる」




「っ、はあ……、わかった いっしょにねようね。」




「だいすき」

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a - 解像度高くてセリフ全部本人の声で再生できました…🙏栄養価高くて助かりますありがとうございます…🙏 (2023年3月18日 2時) (レス) id: ab97ed42bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゅ | 作成日時:2023年2月13日 17時

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