・ ページ36
・
「私は……」
何も答えれなかった。素直に先輩が好きって言えばいい話なんだろうけど、私じゃ幸せをつかめれないかもと思った自分がいた。
どこまで本気で先輩のことを好きになったとしても、誰よりも愛していたとしても、私が三ツ谷先輩を好きって気持ちが一生変わらないとしても、彼が私の事を特別かと思っているかというとそうとは限らない。
「Aちゃんが話したくないなら無理には聞かないけど
……でも、俺はAちゃんの恋なら応援したいし、Aちゃんが幸せならそれでもいい。」
私にそういい先輩は隣の机に腰を落とした。
少し、顔が赤い気もするけど、いろいろあったし、張り切りすぎたのかなと思うと少し可愛く見えた。
そんなこと言われて、勘違いしない女の子なんていないよ。
先にときめかせたのは先輩なんだからね。それすら覚えてないんだろうけど、ずっと好きだったんだからね。
……ずっと、恋してるんだからね。
「ねぇ、先輩」
ねぇ先輩、バカになってもいいかな？
ねぇ先輩、勘違いしてもいいかな？
ねぇ先輩、よそ見しないで見ててくれるかな？
ねぇ先輩、
……先輩、私。あなたが好きなんです。
「先輩、私……」
ぎゅっと彼の手を取って一方近ずいた。さっきまですぐそこに先輩の顔があったけど、自分から近づくと余計とドキドキと心音が早くなった。
多分、今私は赤面してるんだろう。……顔が熱い。
言うんだ。言うんだ私！「あ、う、」と言葉にならない声が漏れる中、全力の告白をするんだと思った。
「ん？」
優しい顔で急に先輩が笑った。
まただ。好きすぎて、トクンっと心臓が跳ねた。
今度こそ、と思い口を開いた。
「私……
ッそろそろ文化祭回りたいです！」
嗚呼、先輩ごめんなさい。
私ってばいつもこうだ。
……本当に、意気地無し。
私たちだけの家庭科室にはセミの鳴き声だけが、酷く煩く響いた。
立ち向かえ!突き進め!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 462人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤミ(プロフ) - 天狐さん» 指摘コメント恐れ入ります。修正と共にお詫び申し上げます。今後このようなことがないよう精神ともに気をつけます。 (2021年10月3日 6時) (
レス) @page5 id: e4f23350bf (このIDを非表示/違反報告)
天狐(プロフ) - ページ5の三ツ矢のバイク、バブじゃなくてインパルスです… (2021年10月2日 23時) (レス) @page5 id: dd864c9e93 (このIDを非表示/違反報告)
アヤミ(プロフ) - 。さん» コメントありがとうございます！気になるように制作出来て良かったです！ (2021年9月11日 21時) (レス) id: e4f23350bf (このIDを非表示/違反報告)
。 - ア''ア''ア''ア''ア''！！！！続き気になる！！！どうしてくれんだよ(？) (2021年9月11日 8時) (レス) id: 9fc44877f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アヤミ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年9月2日 11時
