今世 ページ11
「 そ、それとですね、とても言い難いことなのですが……」
珍しく私に言い渋る李に嫌な予感がした。
「 ──────なので、A様も─────されてしまっています、ヒッ、ご、ごめ、なさい」
その事実の衝撃性があまりにも大きすぎて呪力が漏れ出るように私の長髪を揺らす。
『……ごめんね李。大丈夫落ち着いたから怯えないで良いのよ』
「 A様がお眠りになった後、アイツは至る所でA様の、その、あることないこと吹聴していたようでして……なので、A様もアイツと同様意志を持った天災『呪愛の王』と呼ばれて……遺骸の所在が不明なA様は特例特級呪物として認定されてしまっています──」
私の反応を予想してか、たどたどしく説明してくれた李に謝る。
ゆっくりとこの時代に慣れていこうと思ってたけどそうにも行けない理由ができてしまった。
『 李、宿儺の指がどこにあるか知ってるかしら?』
「 は、はい!私が知っているのは2つ。1つは高専にて保管されています。そしてもう1つはある高校の百葉箱に入ってるはずです……」
高専?
へぇ。呪術師を育てる高校のことなのね。
『ねぇ、李。私が好きなモノと嫌いなモノ……なにか覚えてる?』
「 勿論です!好きなものは甘味と人間、嫌いなものは無関心と争い事!……合ってますよね?」
『えぇ、流石私の李ね。実は李にも誰にも言ってなかったのだけど実は私……呪術師が好きなの』
「 …………………………え?」
『 ふふふ、高専ねぇ……』
李はAのことが大好きだし、愛している。1000年目覚めるのを傍で待つ位愛しているのだ。
そんな李にもAの嫌……というか、良くないというか……とりあえず1つ直して欲しいところがあった。
「(A様は基本無関心なのに、好きなモノにはとんでもない執着心と独占欲を見せるから困る)」
人間なんてゴミは基本全員ちょろいのだ。
天女とまで言われたA様の美貌で執着心と独占欲何てものを囁かれたらライバルが増えてしまう。
楽しそうに笑うAを見て、李はほんの少しだけこれからAの被害者になるであろう呪術師達を憐れんだ。
李
・人間のみならずA以外はゴミ屑塵芥に見えてる。
・自分の美貌を理解して使っているからなんとも言えない。(でもそんなとこも好き)
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武藤で無糖(プロフ) - みくさん» ヒョエーーー!そう思って頂けて嬉しい限りです。コメント凄いモチベになります!ありがとうございます߹ᯅ߹ (2022年11月8日 14時) (レス) @page28 id: 6b6a37760c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ヤバい...物語の進み方が好きすぎる...設定が好き....面白すぎます!夢主ちゃんのこういう感じ、めっちゃ好きです!! (2022年11月7日 20時) (レス) @page7 id: c22457a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:武藤で無糖 | 作成日時:2022年10月23日 15時