よ。、いい方向 ページ41
さて、レイジャントはナイフを持って下界に飛び出していったわけだが、結論から言うとナイフは必要なかった。
もっと言うならば、レイジャントが下界に再び降りてくる必要もなかった。
なぜなら、
『……よ。遅かったな』
＿＿＿全部終わらせちまった。
レ「、、、A？」
レイジャントが向かった場所には既に武道の姿もなければ、あたりの人間は全滅。
その場にはいるはずのないAが一人立って居たから。
『武道なら逃がした。そのあとは、まあ見ての通りだ。
この世界にはもう来ねぇよ。やることは終わったし』
レ「、人、死んでるけど」
人を殺すことへと躊躇いをどこかに置き忘れたという光景にレイジャントは目を付けてしまった。
『高橋は大天界派生激闘戦の生き残りだった。そいつらの息がかかってるこいつらも、立派な脅威。この世界に居るのは少しばかり力をつけすぎた。…元々存在しないはずの組織だし、明け方殲滅計画が警察の中であったから特に支障はない。
レイジャント、聞きたいことは？』
レ「…」
『聞きたいことは』
レ「な、ない、、よ」
『じゃ帰れ。俺も帰る』
聞きたいことはあった。どうしてここに、やらそのほかにも。
だけど、彼からの圧がそれを許さない。結局多数の疑問はレイジャントの中で不完全消化を迎えてしまった。
彼に命令されたら帰るしかない。
…まあ、、
レ「俺一人じゃ上帰れないから一緒に帰ろぉ」
彼には帰還券すら持たずナイフ片手に下に来たのでAに引っ付く以外変える方法はなったが、
今はそれが彼の心にとって最善だと思った。
レ「(無能が、いい方向に使えるなんてねぇ)」
ため息が上から聞こえて来たがそんなもの今はどうだっていい。
血生臭いが、彼から香る匂いが、レイジャントの口角を緩ませたのであった。
＿＿＿
＿＿＿＿＿
そして逃げた武道は、今もそこに居るだろうと願って帰っていた武蔵神社のあたりをうろうろとし、少し遠くからマイキーや真一郎の声が聞こえて来た自身の耳を信じて森の中を駆けていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 288人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちるちる(プロフ) - お疲れ様です！めっちゃ面白くて、一気読みしちゃいました(´>∀<｀)ゝついに過去編…！！楽しみです！！ (2022年12月5日 2時) (
レス) @page50 id: ace1fac0f2 (このIDを非表示/違反報告)
極楽蝶＊(プロフ) - お疲れさまです！過去編…まさか最新話の話が…楽しみにしてるので遠慮なく長期間更新停止しちゃってください！！ (2022年11月25日 21時) (レス) @page50 id: 6f7ecd9a26 (このIDを非表示/違反報告)
黒月(プロフ) - ついに過去編…しかも完全オリジナル…!!純粋に楽しみすぎるので待ってます!この作品がきっかけでネッ友が出来ましたので忘れることは無いのですし、更新情報が来たら多分飛んできます()いつも通りですが無理はなさらず、またお帰りになる日を楽しみにしています!!! (2022年11月25日 20時) (レス) @page50 id: e117f8682f (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - お疲れ様です！更新のお話わかりました！いつか帰ってくるまで待っていますね！また楽しいお話を見るのを心待ちにしています！ (2022年11月25日 20時) (レス) @page50 id: feaa8e4abb (このIDを非表示/違反報告)
推し事中 - 久しぶりーふ。寒いですねはい、ちょっと一周してきます。（久々でお話のあらすじ忘れてしまった、不甲斐ない） (2022年11月21日 20時) (レス) id: e9819a7dc1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リートゥ | 作成日時：2022年10月5日 18時
