第186話 プリマドンナ！ ページ37
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ホイッスルが鳴り、大阪ギャルズのキックオフで試合が始まった。御堂玲華がドリブルで上がっていく。
「よし！」
御堂は華麗にドリブルをし、正面に来た風丸にウインクした。動揺した風丸は、そのまま抜かれてしまった。
「リカ！」
リカにパスが回ると、リカは正面からシュートを打ち込んだ。円堂はそれをしっかりキャッチした。
「ちっ」
「おしい！」
「アホかリカ！！そんな正面かてどないんすんねん！コーナー狙わんか、コーナー！！」
「そんなん分かっとるわ！ちょっとミスっただけやろ！！」
リカがベンチにいる母親と言い合いしている様子が見えた。
一方風丸は、自分をドリブルで抜いた御堂の方を見ると、またウインクされて顔を真っ赤にした。
「どんまいどんまい！次は止めてくぞ！」
しかし、大阪ギャルズの雰囲気に飲み込まれてしまっている。
土門は、相手チームの選手がきゃっと声を上げて倒れ込んだことで、体が当たってしまったのかと気を遣い、ボールを奪われた。
「玲華、いくでー！」
「こっちこっち！」
一之瀬が正面に回り込んだ浪川は、かなり遠くにいる御堂に声をかけた。
「って、届くわけないかぁ」
そう言うと、一之瀬が油断しているすきに一之瀬を抜いた。しかし一之瀬も負けていない。高く飛ぶと、浪川のボールをカットした。それを塔子が受け取った。
「よし、来た！」
「ディフェンス、ゴー！！」
「えっ！？」
梅田のその言葉に塔子が動揺し、構えて警戒したが、ディフェンスは全く来ない。
「って、ディフェンスうちかいな！」
そう言って、梅田は素早くボールを奪ってしまった。
「な、なんだよそれ！」
CCCのペースに飲み込まれたまま、ボールは御堂へ渡った。その正面から風丸が走っていく。
「“プリマドンナ”！」
その瞬間、御堂のドリブル技が炸裂した。風丸の手を取った御堂は、華麗に舞い、風丸を抜き去った。
「な、なんだあの技……」
そこで、鬼道が御堂からボールをカットした。
こぼれ球は大阪ギャルズの選手が拾い、またパスが回されたが、そこに木暮が立ちふさがった。
「よし、今だ！“旋風陣”！」
うまくボールをカットし、春奈が「やったぁ！」と声を上げた。しかしそれも束の間、みんなに向かってガッツポーズをしていた木暮は、簡単にボールを奪われた。春奈は呆れたように苦笑いした。
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
