第411話 弱い波でも、何度も ページ12
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「デスゾーン！」
三人のシュートが、また立向居に向かっていった。このデスゾーンも、また不発だ。
「ボールがいくつにも見える……弱い波でも、何度も、何度も────うわっ！！」
「立向居！」
立向居がまたボールを顔面から食らい、倒れ込んだ。しかし、何かを掴んだようにも見える。
「ひょっとして……！」
「デスゾーン！！」
鬼道たちの技はまたも不発だ。
「シュタタタ、ターン……ドバババ───バーン！！！」
立向居が両手をバッと前に出した。一瞬、立向居の周りに、無数の手が見えたような気がした。しかしこちらも不発で、ボールはゴールネットへと突き刺さった。
「立向居……」
「いいんです、このまま練習を続けさせてください！」
一方、何度もデスゾーンを打っていた鬼道たちも、疲れきった様子だった。
「今のもだめか……」
「タイミングはあってるはずなのによ……」
「どうすれば……」
「──鬼道にボールを集めるんだ！」
源田が、ゴールネットからみんなに向けて叫んだ。
「源田……」
「とことん付き合うぜ」
「寺門……」
鬼道はみんなを見回した。
「(協力してくれているみんなのためにも……完成させたい。いや、完成させなければ！)」
「鬼道、タイミングは帝国の時と同じなんだよな？」
「ああ、全く同じだ……」
円堂の言葉に答えたあと、鬼道はハッとしたような顔をした。
「……円堂、土門！」
鬼道が円堂と土門に何かを伝えた。ベンチから見ていた佐久間は、鬼道を見つめて微笑んだ。
「何か見つけたな、鬼道」
試合が再開し、ボールはまた、鬼道へと渡った。
「いけっ、鬼道！！」
三人が回転して飛び上がった。今度は、前と少し違う。
「まだだ……！まだ……」
見る限り、三人は回転のタイミングがあっていない。鬼道の指示に従い、円堂と土門は、回転を続けている。
「────今だ！！」
そして鬼道の合図とともに、三人は一斉にボールを蹴った。
「“デスゾーン”ッ！！」
今まではここで不発に終わっていたデスゾーンが、今度はしっかりと威力を維持して、立向居へと向かっていった。
「これは……！」
立向居が目を見開いた。あっけにとられているうちに、三人のデスゾーンは、ゴールネットへと突き刺さった。
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無名(プロフ) - 鮭の神様(元 レオ)さん» こちらでもお褒めの言葉ありがとうございます！😭🙏嬉しいです〜〜〜更新頑張ります😭💪🏻ありがとうございます〜！ (2022年11月15日 18時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - 設定資料の方にもコメントさせてもらいました！ドキドキしながら読ませてもらっています……😇無理せず頑張ってください！！ (2022年11月15日 18時) (レス) id: 8332330280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年11月4日 7時
