第410話 何が足りないんだ ページ11
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しかし、ボールは途中で威力を失った。これでは完璧なデスゾーンではない。ボールはまっすぐ、立向居の方へと向かっていく。
「シュタタタ──タンッ、ドバババ──バーン！」
立向居が目を伏せ意識を集中させながら、ボールを両手で受け止めた。しかし、こちらも技は未完成のままなようだ。
「だめだ……こうじゃない……！」
「ドンマイ、立向居！」
綱海が振り向き、立向居に言った。
「今のタイミング、完璧だったよな…？」
「ああ。今までで一番息があっていた……」
「なのに、なんで出せなかったんだ？」
「俺にも分からない……」
土門の言葉に、鬼道は難しい顔をした。
「面白いな！」
鬼道や土門とは違って、円堂は笑っていた。
「鬼道にも分からないデスゾーンか……ますます完成させたくなってきた！」
「円堂……」
「必ず完成させようぜ！！」
「………おう！」
円堂が拳を高く突き上げると、鬼道や土門も頷いて、同じように拳を突き合わせた。
鬼道、土門、円堂のデスゾーン、そして、立向居のムゲン・ザ・ハンド。この二つを完成させるため四人の奮闘が続いたが、やはり、そう上手くは行かない。
「回転は十分、息もあっている……一体、何が足りないんだ…！」
「ムゲン・ザ・ハンド……どういう技なんだ……！」
デスゾーンもムゲン・ザ・ハンドも大した手応えがないまま練習試合の前半が終了し、休憩を挟んで、また後半戦が始まった。
雷門からのキックオフで、ボールは塔子に渡った。しかし、早速洞面にボールを奪われた。ボールはさらに鬼道たちへと渡り、三人がまたデスゾーンの体制を取った。
これも不発に終わったが、シュートはそのまま、ゴール前の立向居へと向かっていった。しかし立向居は動かない。どうやら考え事をしていて、ボールを見ていないようだ。綱海が慌てて声をかけた。
「いったぞ、立向居！」
「え──うわっ！」
ボールが立向居の顔にヒットした。
「大丈夫か！？」
「だ、大丈夫です……ぼーっとして、すみませんでした……」
「無理すんなよ！」
綱海が声をかけ、またポジションに戻った。
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無名(プロフ) - 鮭の神様(元 レオ)さん» こちらでもお褒めの言葉ありがとうございます！😭🙏嬉しいです〜〜〜更新頑張ります😭💪🏻ありがとうございます〜！ (2022年11月15日 18時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - 設定資料の方にもコメントさせてもらいました！ドキドキしながら読ませてもらっています……😇無理せず頑張ってください！！ (2022年11月15日 18時) (レス) id: 8332330280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年11月4日 7時
