解せぬ……58 ページ30
貴方side
『……よし、道具は全部揃ってる、倉庫の鍵も閉めた、電気も消した』
部活終了後、皆が帰ったのを見て、日が沈んで暗くなる体育館内を一人で不備や忘れ物が無いかを点検して回る。
指を指しながらあれをした、と自分で確認をし、大丈夫かと体育館の鍵を閉める。
『……ん？』
私も帰ろうと思い荷物を取りに行ったとき、ふと体育館の下駄箱に誰かの弁当箱が置いてあるのが見えた。
部活が始まるときには無かったので、恐らく部員の中の誰かの忘れ物だろう。
(……一応部室に保管しておくか)
誰かに盗られる可能性も無くはないので、私は一旦部室に保管し、明日部員の皆に聞くことにしよう。
私はそう考え、一度部室へ向かった。
ーーー
｢咲音待って！｣
『ぅわ、びっくりした……菅原先輩』
｢ごめんごめん、間に合ってよかった｣
弁当箱を分かりやすい場所へ置き、また部室の鍵を閉める。
今度こそ鍵を返して帰ろうと荷物を持つと、向こうから菅原先輩が走ってきた。
｢あのさ、下駄箱に弁当箱なかった？ 青色の布に包まれてる｣
『はい、たった今部室に置いてきたところです』
｢よかった、それ俺のなんだ｣
若干息切れをしつつ説明をする先輩に、私は閉めたばかりの部室を開け、弁当箱を取り出す。
これ、菅原先輩のだったのか。
はい、と渡すと先輩はありがとうと眩しい笑顔付きで言った。
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冬景色(プロフ) - かめそんさん» 初めまして。応援コメントありがとうございます！お褒めに預かりとても嬉しく思います。これからも精進いたします！ (2020年5月12日 7時) (
レス) id: e83ba022d2 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くて続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2020年5月12日 4時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬景色 | 作成日時：2020年5月9日 8時
