解せぬ……53 ページ25
貴方side
『……えーっと』
｢うん！ 何でも言って！｣
私が口を開けば、まりちゃんは食いぎみに私の言葉に反応する。
私は少し考えるような素振りをすると、
『……まりちゃんが忘れ物をしないよう、チェックリストを作ってくれたら、それでいいかな』
と言った。
小学生がするような事かもしれないが、私はこれが一番いいと思う。
私の言葉を聞くと、まりちゃんはきょとんとした顔から明るい表情になる。
｢……うん、分かった！ 私、頑張ってみるね！｣
頑張る！と私の手を握る彼女を見て、私の中にあった黒いもやがだんだんと無くなっていくのを感じた。
怒られると思ったし、彼女の言い分が少し斜め上な気がするけど、それでもまあ、いいか。
ーーー
｢……やればできるじゃん｣
『ありがとうね、月島くん達のおかげだよ』
放課後になり、パタパタと体育館へ急いでいると、後から来た月島くんにそう話しかけられた。
その後ろからひょこっと忠くんが出てきて、
｢断れたんだね！ おめでとう！｣
と満面の笑みで言われた。
その笑顔につられて私も笑顔になる。
『……ぁ、教室に忘れ物した……！』
先行ってて！と二人に言い、先ほど来た道をまた戻る。
(……あ、私月島くんに迷惑かけてそのまんまだ)
戻る途中、授業中に月島くんに何回も助けられた事を思い出し、そんなことを考える。
またお礼しなきゃな、と思い私は走る速度を上げた。
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冬景色(プロフ) - かめそんさん» 初めまして。応援コメントありがとうございます！お褒めに預かりとても嬉しく思います。これからも精進いたします！ (2020年5月12日 7時) (
レス) id: e83ba022d2 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くて続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2020年5月12日 4時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬景色 | 作成日時：2020年5月9日 8時
