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『はぁ…』
スマホと睨めっこをしてからもう１時間。
阿部亮平という文字の下にある電話のマークをタップする勇気がなくただただ時間が過ぎていく。
日本と時差があるからそれもちゃんと計算して…なのにあと30分もしたら向こうは寮なこともあって就寝時間になってしまう。
『あっ。』
一旦落ち着こう。そう思ってスマホを置いたはずがその振動で手が当たって電話のマークをタップしてしまう
いや、間違えてはないんだけど、まだ心の準備ができてない。それに反して数コール目で繋がる電話。
緑「もしもし？」
久しぶりの亮平の声。
優しくて声を聞いただけでほっとする。
『あ、も、もしもし？』
緑「A？どした？」
電話の向こう側はなにやら騒がしくて。
「阿部ちゃん早く！」とかなんとか声が聞こえる。
『あ、いや。その…』
心の準備ができてなかった分、なんて言っていいのか分からなくて。
普段甘えることがないからこそこういう場合どうしていいかわからない。
緑「A、ちょっとまっててくれる？」
『え？あ、うん。』
そういえば「ごめん、俺パス」と誰かに話してるのが聞こえて「えー」なんでブーイングも聞こえる。
きっとゲームをしていた最中だったんだろう。
なんか、申し訳ないことしちゃったな。
緑「ごめんごめん。お待たせ」
『亮平、いいの？なんかしてたんじゃないの？』
緑「え？いいよ、別に。それよりもAの方が大事だし」
もうこの人は。
なんでそんなにさらっと嬉しいことを言えてしまうのか
緑「珍しいね。Aから電話なんて。」
『うん。』
緑「なんかあった？」
『声が聞きたかった。』
そう言えば急に無言になる。
え、私変なこと言ったかな
『りょうへい？』
緑「あ、ごめん、嬉しすぎて余韻に浸ってた」
『ちょ、なによそれ』
緑「今すぐA抱きしめたいもん。」
どこまでも嬉しい言葉を言ってくれる。
これじゃあもう心臓がもたないからサラッと話を変える
『ねぇ、迷惑じゃない？電話するの』
緑「迷惑なわけないでしょ？かけてくれて嬉しかったし」
『バカ』
緑「なんで？！」
電話越しでもわかる焦った声に思わず笑ってしまう
さっきまでモヤモヤしていた心の中が少し晴れた気がする。
どこまでも彼には叶わないな。
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ふぅ - バチスタファンさん» いつもコメントありがとうございます！すごく励みになります！これからも頑張りますので引き続きみていただけたらなと思います！ (2020年8月5日 16時) (
レス) id: 21ffa0cfbf (このIDを非表示/違反報告)
バチスタファン - 移行おめでとうございます！毎回キュンキュンさせらてれます笑これからも、作者様のペースで頑張ってください！！ (2020年8月4日 22時) (レス) id: 6aac85beb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぅ | 作成日時：2020年8月4日 21時
