明日も君と、恋をしよう【after】

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「なんで2人ともさ、ポンポン彼女できてるわけ？」

「や、ポンポンって」




漏れた声に岸くんと見合えば
海人はまたご不満らしく




「ズルくない？俺も恋したい！」




おかわりっ、なんて膨れっ面が
グラスを突き出してくるから

飲みかけのコーラを手渡す




「っあー、うっま」

「おまっ、どっから出てんの、その声」

「ね、おっさんみたい」

「うるさいなぁ」




飲んでんのはジュースのくせに
顎を乗っけた肘は傾いて

肩から落っことした首元で
しゃんとしてた背中が丸まって




「海人、酔ってる？」

「紫耀ってバカなの？これコーラだけど？」

「荒れてんなー」




あまりにとんがる唇に
なんか面白くなっちゃうから

膨らむ頬っぺに指をプスリ




「なに」

「や、なんとなく」




不機嫌なフリはするクセに

ぜんっぜん怖くないもんだから
ははっ、なんて吹いちゃうワケで




「もう！」

「えぇ？ごめんごめん」

「もういいっ」




氷だけになったグラスは
その両手で握り持たれれば




「どーなんですか？お惚気くらい聞いてあげますけど？」




マイク代わりに突き出される




「や、キャラブレ激しいな」

「海人って専門行ってんだろ？女の子いねぇの？」

「いるけどさぁ〜、いないよねぇ」

「なんじゃそりゃ」




ずるりテーブルに戻るグラスは
海人に頬杖をつかせて




「誰でもいいってわけじゃないの。わかる？」




上目遣いを食らう岸くんは
あ、はい。なんてヘコヘコするけど




「いいなぁ、2人ともお似合いで」

「へへっ、そりゃどうも」




すぐさまヘラリ戻っちゃって
見てるだけでも忙しい



まぁ、らしさがあっていい気もするけど





「志保さんて年上なんでしょ？」

「まぁ、そうだけど？」

「しっかりしてそうだもんねぇ」

「や、俺だってしっかりしてるけどな？」





ふふん、なんて鼻でかわされて

またフル稼働な岸くんに
こっちは肩まで揺れちゃうわけで


出し損ねかけた枝豆を
ギリギリ口へと放り込む

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