ふたつのいと 5

5-26 安心と、提案 ページ26

5-26 安心と、提案






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「今日は何する？」






私も今考えていた事。






『何がいいですかねぇー？』






「Aがしたい事、付き合うよ。」






『んー、したい事…したい事…』





「なんかあんだろ〜、どっか行きたい！とかさ」





隆二さんは、私のカップをまた奪って、もうすぐ飲み干すところ。





ソファに座り、すらりと長い足を組んで。






ジャージなのに、様になってる。





『んー、んーっと』






だめだ、何にも思いつかない。




どこへ行くにも、気になっちゃうし、何をするにも、ハラハラしちゃうと思う。








「ほんっとにないの？」








『安全で、バレなくて、心配いらないところ……ん〜』





「安全？バレない？心配いらない？」





『はい、隆二さんが隠れなきゃいけない場所は避けたいし！』







「気にすんな。大丈夫だから。」







………………そんなの、無理！！！！！









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結局、私の出勤時間まで、お家でネットレンタルした映画を見ることに。








それが一番安心だし、バレないし、心配いらないって、気づいて提案した時は




隆二さんの眉間にシワが少し入ったけれど、




『なんかあった時、困るのは隆二さんとメンバーの皆さん、スタッフさんですよ？』



っと、脅し？のような言葉で納得してくれました。






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『あ！！』



映画も終わり、瞬間的に頭に浮かんだ。





『隆二さんの事務所の社長さん！！！』





「HIROさん？」






『うちの常連さん！！！』





「はっ！？」






『どうしましょう？！』




「何が」





『どんな顔してコーヒ渡せばいいですか？！御社の大切な大切なヴォーカリスト様とー…なんて言えない！！』





「Aちゃん、ちょっと落ち着こうか。」

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