【刀剣乱舞】生まれ育った本丸、何かブラックにされたらしいんでちょっと行ってきます。

＃四十一振り目 ページ43

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貞の、悪戯小僧のような瞳に答えるように、返事をする。

大倶利伽羅は鼻を鳴らしただけだったが、...同意ということだろう。


＿＿＿だが、ここで問題が一つ。




『私も一緒に着いていくとして...、勘の良い刀剣にバレたらどうしよ』

「あぁ〜...、それはあるかもな...」




見たところ、清光は感知型だ。

他にも、主に短刀系に偵察能力の高い男士は多い。
さて、どうしたものか...。

貞も一緒に考えてくれるらしいので、一緒になって首を傾げる。


......が。


その問題は、案外簡単に解決することになる。




「え？大丈夫だよAちゃん？貞ちゃんも、何一緒に悩んでいるんだい？」

「『...え？』」

「おいおい貞坊！Aは知らないからしょうがないが、俺たちは同じ刀剣男士だろ！大丈夫か！？」

「...ふっ」




あ、今絶対バカにしたな伽羅め。

最大級の軽蔑を込めた目でこっちを見てきたな、貞が可愛そうだ！


...という抗議は置いておくとして。

ここは素直に、解説を聞くことにする。




「いいか？俺たち刀剣男士は、紛いなりにも神の一種なんだ。刀に宿る付喪神＿＿、まぁ、神というよりは妖怪に分類することの方が多いらしいが、とにかくそういう存在だ」

『...うんうん』

「なら、自分専用の神域を一つか二つくらい、持っていたって不思議じゃないだろう？」

『うんうん＿＿、ん！？そうなの！？』

「ああぁぁぁあ！そうだった！」

「うーん...、そうだった、で済まされることじゃないけどね、貞ちゃん」




鶴丸曰く＿＿、
つまりは、そういうことらしい。


刀剣男士は、個々に自分の神域を持っている(二つ持っている奴はいないらしいが)。
その神域は、本丸のようなものとは違って、他の刀剣男士の神域にも直接繋げることが出来るそうだ。




「そこを通って行きさえすれば、万事解決だろ？」

『た、確かに...』




どうやら、私が知らないのはこの本丸のことだけじゃないらしい。

刀剣男士の事さえ、私が知りうる情報はほんの末端部分のみ。


＿＿＿これから少しずつ知っていけば、まだ間に合うだろうか。

...間に合わせたい。




「よし、じゃあここは言い出しっぺの俺の神域を使うことにしよう！一気に５人も運ぶのは初めてだが＿＿、事は成り行き、何とかなるさな！」

「つ、鶴さん、そのノリちょっと危険だと思うな...！」

「はっはっはっ、気にするな光坊！大丈、夫、だ...、ッ！！？」


「「『....！！』」」




鶴丸の声が、止まる。

身の毛もよだつような感覚。
ぞくり、と背筋が凍りついた。




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