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第19話 ページ21

しばらくの間、職員室で休んでいた。妖怪が出てきていなかったが、この時の私はさっきの事が気になりすぎてそんな事は頭になかった。
「…マオ、起きないわね?」
亜美が言う。「いつもこんなに寝てるの?」
「いや、普通ならそろそろ起きる。あーそうだ、マオが暴走したらお前らじゃ一瞬で消滅しちまうから、防御壁みたいなのかけとくからな」
「忘れてたわよね今」
亜美のツッコミから目を背けて、ユウは私たちへ人差し指を向け、宙でくるっと回した。
「ほんとだ。何かに守られてる感じ」
「亜美そういうの解るのか、才能あるんじゃないか?」
「なんの才能よ」
2人が会話している時、カタン、とドアが揺れる音がした。
ドアのほうを向くが何もない。私はユウの服を引っ張ってドアを指さす。
怖くて声が出ません察してください。
「げっ」
ユウはドアのほうを見ると短く叫んで、手を横に広げ分身を吸収した。
そして、左耳につけていたピアスを外す。
ユウの左目が赤く染まり、暗く光り始める。
「…?…ユウ、その目…」
「あとで説明する!マオが目覚めるから、お前らもなんか身構えとけ」
「ってことは、貴方の防壁だけじゃ効かないのね」
「そりゃ、前にも言ったけどマオのほうが強いからな!死にはしないと思うが」
「あぁ、なるほど。…由美、こっち来なさい。死ぬわよ」
「え?え?なんで?」
「良いから!なんか知らないけどそんな感じがするのよ、早く」
私が亜美のほうへ行くと、ユウはマオのほうへ向き直って叫ぶ。
「もう全員安全だから、さっさと起きろ!」
―そして、目の前に、黄色い光が放たれた。

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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:埣空 碧(さいくう あお) | 作成日時:2013年4月20日 19時

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