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「A・サングリア!俺と共に来い...君はこちら側_裏社会でしか生きられない人間だ」
その時のブチャラティの目は何者よりも輝いていた
まるでアメジストのように、まるで天から差し込む光明のように何処までもAを照らした
「君の目は昔の俺たちと同じような目をしている。それは人殺しの目だ」
チラ、とAはブチャラティの隣に立つ少年に目を向けた
フーゴという少年の紫の深い瞳がAを誘うように細められる
このブチャラティという青年も_この男の子も自分と同じく人を殺したのか
「君は俺たちと来る運命にある_おそらくな。感じるんだ」
「面白い人達ですね、学校でもこんなにしつこく話しかけてくれる人なんていなかったのに。」
Aは決心したように椅子から立ち上がるとブチャラティへ向かって頭を下げた
「裏社会がなんだとか、そういうのはまだ分かりませんが私でよければ...気の合わない刑事との腹の探り合いをするのはもう沢山だ」
「フッ、随分言葉が達者なんだな、心強い」
「これだから学校でハブられてたんですよ」
ガラス越しに笑ったブチャラティにAは両親と同じような心地よさを感じた
_この人になら、一生ついて行きたい
それから予定されていた裁判は行われず、Aは自分が殺したであろうチンピラ達の遺族の顔を見ることなく拘置所を出る
改めてAは自分の入ろうとしている組織の大きさを感じた
「君には今から試験を受けてもらわなければならないわけだが」
数ヶ月ぶりにシャバに出たAは家族がいた頃も貧しさ故に行ったことのなかったリストランテで大皿のスパゲッティを頬張っていた
「君に素質があるか_試させて貰おう」
じっと食事しているのを見られている気がして恥ずかしくなったAはフォークをそっと置いて口を拭う
「今さらですね、もう既にブチャラティさんの組織に大きな借りを作っているのに」
「俺はまだ組織の下端だ、俺のではない。俺たちの組織には特殊な入団試験があるんだ」
それを食べたらすぐに行って貰おう、と案外ブチャラティは人を急かすタイプらしい
Aは最後の一口を急いで口に突っ込むとブチャラティ達に向き直った
「さて_君にはこれが見えるか」
彼らの背後から亡霊が飛びだす
Aは突然のことに席から立ち上がった
「見えているのか」
「この幽霊が、ですか」
その言葉を聞くとブチャラティは満足そうに頷いた
「行って来い、入団試験に。君なら必ず合格できる」
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泡沫(ひゅーず)(プロフ) - はしまきさん» 護衛チームでナランチャの絡み多数ですね!了解しました(^^) (2018年11月25日 18時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
はしまき(プロフ) - 泡沫(ひゅーず)さん» ありがとうございます!字数制限で書けなかったのですが当方ナランチャ推しでして厚かましいのですが絡みを多くというのもリクエストに追加してもよろしいでしょうか?無理でしたら構いません! (2018年11月25日 18時) (レス) id: b90d5ba7ae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - はしまきさん» はしまきさん初めまして〜!ホントに勿体無いお言葉ありがとうございます!リクエスト了解です、ありがとうございます! (2018年11月25日 17時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
はしまき(プロフ) - はじめまして、こちらの作品とても楽しく読ませていただきました(^-^)もうすでに他の方が言っているのですが本当に原作を読んでいるかのようでした!もしよろしければ護衛チームと夢主の絡みがみたいのですがリクエストよろしいでしょうか?更新、がんばってください! (2018年11月25日 17時) (レス) id: b90d5ba7ae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - nagiさん» nagiさん初めまして!ミスタホントに好きなのでカッコよく書けるように頑張ってます(笑)リクエスト了解です!(^^) (2018年11月25日 17時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にいみ | 作成日時:2018年11月14日 22時