Capitolo ４ 思い出の眠る島 ページ37
__A・サングリアはフィレンツェの職人一家の生まれである
皮革職人の両親に年の離れた弟と妹が一人ずつの五人家族
仲睦まじいどこにでもいる普通の家族であった
彼女が何故ギャングなどという血生臭く穢れた道へと駒を進めてしまったのか
__彼女の堕ちに堕ちた人生は四年前の出来事から始まる
「A、まだ起きていたのかい？」
「パパ…眠れないの」
その日は星のきれいな夜だった
Aは工房兼自宅である小さな一軒家の二階から父の仕事場である工房へ降りて行くと父の姿を見つけてその腰に飛びついた
Aの父は職人らしい大きく皮膚の厚い手で彼女の頭をゆっくりと撫でた
「新しい学校はどうだ？」
「聞かないで。答えられるようなことはないわ」
父の問いに眉を思い切りしかめたAはグリグリと父のエプロンに顔を埋める
数か月前、サングリア一家はフィレンツェから店を出すために「ネアポリス」に越してきた
新しい土地でやっていくのが一番不安だったのは両親であったが、その心配は必要ではなかった
サングリア夫婦の皮革製品はその品質の良さでネアポリス内でたちまち有名になり、店もフィレンツェのものより繁盛していたくらいだ
一番問題が多かったのはAである
彼女は人と馴れ合うことを苦手としている性格だった
そして、自分の正しいと思ったことには絶対に曲げなかった
その性格が災いしてか、学校でもあまり馴染めず、毎日クラスメイトと殴り合いの喧嘩をしている程だ
現に今もAの口元には絆創膏が貼ってある
父は悲しそうに目を細めながらその絆創膏を撫で、大きく息を吐いてこう言う
「可愛いA。お前の気に病むことは何もないんだよ。お前は正義感が強くて誰よりも優しい子だというのは私が知っているよ。大丈夫だ、もう寝なさい」
Aは暖かい父の腕に抱かれるのが好きだった
辛いことや苦しいことがある度に父の大きな手にすがるのだ
「A、またここにいたのね。明日も学校でしょう？さ、布団に入りなさい」
「マンマ...分かった...おやすみなさい」
まだ仕事があるという二人に促されてAは自室へ惜しむように渋々と入っていった
これが彼女が家族と交わした最期の会話であった
彼女は後々、この日のことを人生最悪の日だと形容するのだ
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泡沫(ひゅーず)(プロフ) - はしまきさん» 護衛チームでナランチャの絡み多数ですね！了解しました(^^) (2018年11月25日 18時) (
レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
はしまき(プロフ) - 泡沫(ひゅーず)さん» ありがとうございます！字数制限で書けなかったのですが当方ナランチャ推しでして厚かましいのですが絡みを多くというのもリクエストに追加してもよろしいでしょうか？無理でしたら構いません！ (2018年11月25日 18時) (レス) id: b90d5ba7ae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - はしまきさん» はしまきさん初めまして〜！ホントに勿体無いお言葉ありがとうございます！リクエスト了解です、ありがとうございます！ (2018年11月25日 17時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
はしまき(プロフ) - はじめまして、こちらの作品とても楽しく読ませていただきました(^-^)もうすでに他の方が言っているのですが本当に原作を読んでいるかのようでした！もしよろしければ護衛チームと夢主の絡みがみたいのですがリクエストよろしいでしょうか？更新、がんばってください！ (2018年11月25日 17時) (レス) id: b90d5ba7ae (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(ひゅーず)(プロフ) - nagiさん» nagiさん初めまして！ミスタホントに好きなのでカッコよく書けるように頑張ってます(笑)リクエスト了解です！(^^) (2018年11月25日 17時) (レス) id: 9351272389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にいみ | 作成日時：2018年11月14日 22時
