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426話 ゼロの執行人 ページ27

後ろで手を拘束し、日下部を立ち上がらせる零さん。


「日下部検事。貴方がテロを起こした動機は、本当に公安警察なのか!?」

「サミット会場が爆破され、アメリカの探査機が東京に落ちれば、公安警察の威信は完全に失墜する!」

『どうしてそこまで公安警察を憎むの』

「お前らの力が強い限り、我々公安検察は正義をまっとうできない!」

「正義のためなら、人が死んでもいいっていうのか!」


コナンが力強く問い詰めると、日下部は目を逸らした。



「民間人を殺すつもりはなかった。だから公安警察しかいないときに爆破し、死亡者が出にくいIOTテロを選び、カプセルを落とす地点もあそこを選んだ!」


日下部の視線の先には、高々とそびえる警視庁があった。


『…警視庁を停電させたのは、中にいる民間人を避難させるため?』

「ああ」

「そうか。ここへ来るまでの道でIOTテロを起こしたのも、入ってくる人を止めるため」


抵抗はもうしないと判断したのか、零さんは日下部の手を離した。



「それでも、誰かが犠牲になる可能性は十分あったはずだ!」

「正義のためには、多少の犠牲はやむを得ない!」

「そんなの正義じゃない!」


コナンの言葉に、日下部だけじゃなく、俺もハッとした。



この国を守るためには、多少の犠牲は必要なことだと俺自身思っていたから。

日本を守るために、多くの人を犠牲にしてきた。
組織に潜入していたときは特に。


そして、涼も…、この国のために犠牲になった。
俺も、そうなのかもしれない。


正義は一つじゃないけれど、俺自身の正義がなんなのかよくわからない。



だからこそ、自分の中の正義を確立している目の前の少年…いや、男を、すごくかっこいいと思ったと同時に、羨ましく思った。





427話 ゼロの執行人→←425話 ゼロの執行人



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - いおりさん» コメントありがとうございます!人生の楽しみだなんて、嬉しい限りです!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!! (2019年8月10日 19時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 黒瀬くんと降谷さんの日常を見てニヤニヤしてます。この物語は今や、私の人生の楽しみになっています。こんな物語を書ける096さんはすごいですね。これからもお体にお気をつけて、更新頑張ってください。 (2019年8月9日 23時) (レス) id: 50154c1ba9 (このIDを非表示/違反報告)
096 - basuke07さん» コメントとリクエストありがとうございます!ずっと読んでいただけて嬉しいです!それも面白そうですね…!ぜひ機会がありましたら構想を練って書いてみたいと思います! (2019年8月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
basuke07(プロフ) - 一番最初から今までずっと読んでますとても面白いですリクエストみたいなものなんですが夢主さんがまた警察の公安になる番外編的なものを作って欲しいです (2019年8月6日 19時) (レス) id: 7f07f3e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» コメントありがとうございます!長いのに、ここまで読んでくれたのですね…!お疲れ様です!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月20日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年7月13日 14時

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