400話 ゼロの執行人 ページ1
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阿笠邸に辿り着くと、コナンはすぐに中に入って行った。
バイクに鍵をかけてすぐに後を追いかける。
階段を下りる音が聞こえたから、以前入れてもらった地下の部屋だろう。
階段を下りて暗い部屋に入ると、パソコンの前に座る灰原と後ろからそれを覗き込む博士とコナンがいた。
『あの、お邪魔します』
「おお、黒瀬くん。君も来たのか」
『途中でコナンくんに会ったので、拾ってきたんです。それで、爆弾の破片が見つかったって?』
「これよ」
凛とした灰原の声に、モニターに注目する。
焼け焦げた破片のような鉄製の物体が繋ぎ合わされ映っていた。
「…確かに、爆弾に見えるかも」
「君に頼まれて、飛び散った破片をドローンで撮影したじゃろ?その画像をパズルみたいに繋ぎ合わせて復元したんじゃ。今、爆弾の種類を特定するため、哀くんがネット上のあらゆる画像と照合してくれとる」
「Aさん、このタイプの爆弾、見たことある?」
そう言われてまじまじと爆弾らしき破片を見つめるが、俺が今まで出会ったことのないタイプだ。
『うーん…、こんなの見たことないな。というか…爆弾、じゃないような…』
灰原が素早く的確な照合を繰り返し、エンターキーを叩くと、モニターに“COMPLETE”の文字が現れた。
「あったわよ、合致するものが」
俺たちは身を乗り出してモニターを見た。
「詳細出すわね」
ウィンドウが現れ、合致したものの詳細が映し出される。
『…IOT圧力ポット…?』
「“圧力鍋をポットの形にした優れもの。スマホから圧力、温度、時間を設定するだけでスープなどの調理ができる”だって」
IOT家電というと、先日ポアロであった電気ポットの事件が記憶に新しい。
…あの話が伏線だったとしたら…?
今回の事件も、このIOTが大きく関わってくる可能性が高い。
誰かが現場をガスで充満させて、圧力ポットをスマホから作動させた…とか。
でも、どうやってガスを…?ネットで、ガス栓にアクセス出来るなら、この犯行は可能だが。
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096 - いおりさん» コメントありがとうございます!人生の楽しみだなんて、嬉しい限りです!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!! (2019年8月10日 19時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 黒瀬くんと降谷さんの日常を見てニヤニヤしてます。この物語は今や、私の人生の楽しみになっています。こんな物語を書ける096さんはすごいですね。これからもお体にお気をつけて、更新頑張ってください。 (2019年8月9日 23時) (レス) id: 50154c1ba9 (このIDを非表示/違反報告)
096 - basuke07さん» コメントとリクエストありがとうございます!ずっと読んでいただけて嬉しいです!それも面白そうですね…!ぜひ機会がありましたら構想を練って書いてみたいと思います! (2019年8月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
basuke07(プロフ) - 一番最初から今までずっと読んでますとても面白いですリクエストみたいなものなんですが夢主さんがまた警察の公安になる番外編的なものを作って欲しいです (2019年8月6日 19時) (レス) id: 7f07f3e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» コメントありがとうございます!長いのに、ここまで読んでくれたのですね…!お疲れ様です!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月20日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年7月13日 14時