315話 ページ16
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「コナンくんも送っていくよ。…後ろでもいいかな?」
「うん!大丈夫!」
駐車場に停められていたのは白いかっこいい車だった。
お兄さんが助手席のドアを開けてくれる。
コナンくんは後部座席に乗り込んだ。
聞くと、コナンくんは僕より年下らしい。
なんだかしっかりしてる子だから、年下って感じがしないが。
『…聞きたかったんだけど、どうして僕のこと違う名前で呼んだの…?』
確か、“A”と呼ばれた。
しっかり僕を見ていた。
「えっと、それは…」
「偽名を使ってたんですよ」
「ちょ、安室さん…!」
「どうせ、すぐにバレますよ。記憶はなくても本人。頭の良さや勘の鋭さは、健在でしょうから」
この人は、随分僕の事を知っているらしい。
『…どうして、偽名?』
「…あとで、落ち着いてから話します。一度に情報を入れると、よくないですから」
知らない町の景色が過ぎ去っていく。
しばらくして、車が停まった。
「ここの2階が僕が住んでるところなんだ。何かあったらいつでも頼ってね」
車を降りて笑顔を向けるコナンくん。
『…うん、ありがとう』
「安室さん。何かあったらすぐ教えて」
「わかったよ。じゃあ、またね」
そう言ってお兄さんは車を発進させた。
何を話したらいいのか分からなくて、沈黙が落ちる。
友達って言っていたけど、本当にそうなのかな…。
「楓くん」
『え…』
「具合はどうですか?」
『…体、少し痛いけど、大丈夫…』
「そうですか…。お腹は空いてます?」
『…うん』
意識をすると、お腹が空腹を訴えた。
「何か食べたいもの、ありますか?」
『……ハンバーグ』
そう答えると、お兄さんは笑った。
「変わりませんね、貴方は…」
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096 - ayumigomaさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているようで嬉しいです!頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2019年6月7日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
ayumigoma(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています。頑張って下さいね(〃ω〃) (2019年6月7日 0時) (レス) id: 364bfd5e94 (このIDを非表示/違反報告)
096 - りりこスタイルさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただける小説を書きたいと思いますのでよろしくお願いします! (2019年6月4日 12時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
りりこスタイル - いつも楽しませてもらってます。これからも応援してます。続き楽しみです! (2019年6月3日 22時) (レス) id: b80200442e (このIDを非表示/違反報告)
096 - シズキさん» そこまで言っていただけるとは…!本当に嬉しいです!!これからも、飽きさせてしまわないよう、試行錯誤して書いていきますので、よろしくお願いします!こちらこそありがとうございます!! (2019年6月3日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年5月23日 22時