1715話 キッドVS高明 狙われた唇 ページ16
女子トイレから少し離れたところで待っていると、少ししてから和葉が戻ってきた。
「黒瀬さん!お待たせ!」
俺の腕に自身の腕を絡めて体を密着させてくる和葉を無表情で見下ろす。
「あでっ!?」
その顔面を鷲掴んで引っぺがした。
『事件以外のめんどくさいことに巻き込むな』
「ちぇ、つまんねぇの。こうやってベタベタしてれば、あの西の高校生探偵の集中力を削げると思ったのに」
そう話す和葉の声は、男性のもの。
怪盗キッドの声だ。
ただでさえ怪盗に協力してることがバレたらやばいのに、ヤツの変装とはいえ和葉とくっついているのを服部に見られたらもっと面倒くさいことになる。
『心配しなくても、今日のあいつには集中力なんてねぇよ』
脳内ピンク色だしな。
「そうなのか。じゃあ警戒すべきは名探偵と…あの軍師みたいな警部か」
『コナンくんはまだしも、諸伏警部は俺も初対面だからな。どう介入してくるか、全然読めねぇし』
「でも意外だったぜ。Aさんが素直に協力してくれるなんて」
『俺はいつものように、お前と口裏合わせて、誰に変装しているか口外しないだけ。直接的な協力はしねぇよ』
「じゃあ、なんで呼び出しに応じた?」
『…確かめたかったんだ。お前が犯行を今日に選んだ意味』
チラッと見やると、和葉の顔をしたキッドは笑った。
「Aさんの思ってる通りだぜ」
『…ならいい。俺も気に入らなかったしな』
利害は一致した。
あとはこいつの犯行を見守るために、俺は何も知らない傍観者を決め込むだけだ。
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096 - つみさん» 一気読みありがとうございました!そしてお疲れ様です…!!もう一周…!嬉しいです!これからも頑張ります! (2022年1月1日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
つみ(プロフ) - やっと最新話まで読めました!一気読み楽しかったです!もう一周してきますね!更新頑張ってください! (2021年12月31日 23時) (レス) id: 5c8f437fce (このIDを非表示/違反報告)
096 - ??さん» ありがとうございます…!何周もしていただいて嬉しいです…っ!これからもいろんなお話を書いていきますので、よろしくお願いします!! (2021年12月13日 22時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - 今まで出会った小説の中で1番好きでもう何周もしています。何回読んでも泣ける素敵なお話で大好きです!緋色の弾丸や次の映画がこの小説にも登場するのが楽しみです!!これからも応援しています。 (2021年12月13日 11時) (レス) id: b0630737aa (このIDを非表示/違反報告)
096 - 伶さん» 初めまして!見つけて読んでくださり、さらには日課にしていただきありがとうございます!頑張って毎日更新してますので、これからもよろしくお願いします! (2021年12月10日 21時) (レス) id: 5783aede03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2021年11月16日 22時