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90話 ページ41

「明日の仕事はもちろん休みますよね?」

『…そうですね。熱が下がるまでは安静にします』
 

行くって言っても、止められるんだろうし。


「僕はしばらくポアロをお休みしていたので、明日は行かないと…。一人でも大丈夫ですか?」

『子供じゃないので、大丈夫ですよ。それより、もしかして、今日俺のせいで抜けてきたんじゃ…』

「梓さんも心配していたので、大丈夫ですよ」
 

本当に申し訳ない…。



「湯冷めしたら大変ですし、今日はお風呂入らないほうがいいですね。もう寝ますか?」

『はい。そうします』

「じゃあ、寝室のベッド、使ってください」

『え?』

「こんなところで病人を寝かせるわけにはいきませんから」

『でも、寝室は立ち入り禁止じゃ…』

 
大事な情報があるから入るなと、言われていたのに。



「黒瀬さんは、何も見ない。そうでしょう?」
 
見ないけど…。


「信じているんですよ。なんなら、一緒に寝ますか?」

『そ、それは風邪が移るからダメです!』

「ふふ、冗談です。さぁ、寝ましょうか」
 

寝室へ向かう彼の後ろについて行く。

 

初めて、寝室の中に入った。
畳が敷かれた、ベッドとデスクだけのリビングと同じく殺風景な部屋。
部屋の片隅にはギターがぽつんと置かれていた。
 


「はい、どうぞ」

『ありがとうございます…』
 

ベッドに入って、安室さんを見上げる。


「僕はリビングで寝るので、何かあったら呼んでください。おやすみなさい」
 

俺の額に触れ、優しく撫でたあと、安室さんは部屋の電気を消して出て行った。
 



彼のおかげで、だいぶ心が軽くなった。
自分の匂いのしないベッドが、一人じゃないと教えてくれてるようだ。
 

今日は怖い夢を見ずに、ゆっくり眠れそう。
 



薬の効果からか、眠気はすぐに襲ってきて、あっという間に夢の世界に誘われていた。



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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鹿野ユズナ(プロフ) - いえ、お力になれたようでよかったです! (2019年4月25日 11時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 鹿野ユズナさん» コメントありがとうございます!恥ずかしながら、ずっと勘違いしておりました…。次回から気をつけます!ご指摘本当にありがとうございました! (2019年4月21日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - こめかみ、漢字変換が全てお米の神様になってます………… (2019年4月21日 5時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 大福さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも読みやすく楽しい小説を目指して頑張るので、よろしくお願いします! (2019年3月13日 20時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
大福 - 楽しく、読みやすいです。続きが気になります!次の更新楽しみに待ってます。 (2019年3月12日 16時) (レス) id: 2b112b86de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年2月11日 21時

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