74話 密室にいるコナン ページ25
・
すぐにやってきた医者に処置された頃には、コナンは意識を取り戻した。
コナンにラケットをぶつけてしまった女性は、サークルのメンバーの男女4人で伊豆高原に遊びに来たという。
そしてなぜか俺達は、この別荘でお昼ご飯をいただいていくことになった。
・
冷やし中華をいただいて、コナンを休ませるために少し別荘に留まっていると、なにやら不穏な空気を察知した。
石栗という小太りの男が部屋から出てこないと、残り3人が慌てだしたのだ。
蘭に聞くと、コナンのいた部屋のクーラーが壊れていて、彼は石栗の部屋で休んでいるらしい。
2階から、何かが落ちるような音が響いた。
俺達も階段を上り、彼の部屋の前まで行く。
どうやら、鍵が閉まっていて、スペアの鍵も見当たらないらしい。
屋根をつたって、窓から様子を見ようか、と3人が話し合っていると、安室さんが前に出た。
「なんなら、僕が鍵を開けましょうか?そういうの、割と得意なので」
…この人は、何を言っているんだ。
そんな犯罪まがいの特技を披露していいのか…!?
まぁ、ピッキングは俺も警察学校時代に習ったからできるし、組織に潜入していた頃は何度かやっているからお手の物だが…、一般人の前ではさすがにしない。
針金を2本用意すると、それを鍵穴に差し込み、安室さんはすぐに取り掛かった。
数分もかからない内に、ガチャっと音を立てて鍵が開いた。
「開いたようですね」
「すごい!安室さん!」
「まるで怪盗キッド!」
褒められる特技じゃないんだけどな…。
「セキュリティ会社の知り合いがいましてね。内緒でコツを聞いたことがあるんですよ」
「何かを探る探偵には、ありがてぇスキルだな」
…なるほど。
この世界では重宝されるものなのか…。
鍵が開いた部屋の扉を、安室さんが開けようとするが、何かがつかえているのか、少ししか開かないようだ。
「ん?何かがドアを塞いで…、あ、コナンくん?」
ドアの隙間から、コナンの姿を確認したようだ。
「開けるな!」
切羽詰ったような彼の声が部屋の中から響いた。
「開けちゃ駄目だよ。ドアを塞いでるの、石栗さんの遺体だから」
どうやらまた、事件に巻き込まれたらしい。
物語上仕方がないが、こんなにも毎日、コナン達は事件に遭遇しているのか。
もう呪われているとしか思えない。
そして今回も、密室殺人のようだ。
・
1503人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鹿野ユズナ(プロフ) - いえ、お力になれたようでよかったです! (2019年4月25日 11時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 鹿野ユズナさん» コメントありがとうございます!恥ずかしながら、ずっと勘違いしておりました…。次回から気をつけます!ご指摘本当にありがとうございました! (2019年4月21日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - こめかみ、漢字変換が全てお米の神様になってます………… (2019年4月21日 5時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 大福さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも読みやすく楽しい小説を目指して頑張るので、よろしくお願いします! (2019年3月13日 20時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
大福 - 楽しく、読みやすいです。続きが気になります!次の更新楽しみに待ってます。 (2019年3月12日 16時) (レス) id: 2b112b86de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:096 | 作成日時:2019年2月11日 21時