781話 ページ32
「向こうは警察が動いてるから大丈夫だろ。それにしても、飯田先生もグルだったとはな」
『全部、響輝くんのためだよ。彼女は優しすぎたんだ』
学校のある方では、パトランプの明かりが集まっているのが見えた。
『…響輝くんのこと、気にかけてあげて』
「……ああ」
彼が前に進めるように、もう俺には祈ることしかできない。
『あ』
近づいてくる異端の気配に振り返る。
「ほら、ごらんなさい。予言通りだったでしょう?」
そこには、露出の多い服を着て、蛇のような装飾がついた頭飾り、金色の装飾品を身に着けた小泉が立っていた。
『…すごい格好』
「失礼ね!これが魔女としての正装なのよ!」
小泉来ちゃったけど大丈夫か?とキッドの様子を伺うと、彼はじりじりと後退していた。
『あの予言、てっきり死の予言だと思ってたんだけど』
「そうなる可能性だってあったわ。でも…たくさんの強い光が貴方を守っている。まさか怪盗キッドが助けに入るとは思わなかったけれど」
「私は次の犯行現場の下見のため、近くを通りかかったまでですので」
怪盗キッドとして紳士的に対応しているものの、小泉はもう怪盗キッド=黒羽快斗だと分かって話している。
『まぁ、こうして助かったし、事件も解決したし。俺はもう行かないと』
さっきからポケットに入れたスマホが振動している。
「それでは、私もこのへんで」
プロペラのエンジンを入れて、キッドは月のない夜空へ飛び立っていった。
「私ももう行くわ。また会いましょ」
そう言い残して、小泉も去っていく。
もしかして、わざわざキッドに会うためにここに来た?とすると彼女は…。
『…やっぱりモテモテだな、キッドは』
若者の青春にほっこりしながらもスマホを取り出し、愛おしい人に連絡を取った。
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096 - ロマンス細胞さん» いえいえ!こちらこそこめんとありがとうございました!告白もありがとうございます(笑) (2020年2月13日 13時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 096さん» 返信ありがとうございました!(´;ω;`)めっちゃ好きです←(突然) (2020年2月12日 22時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - ロマンス細胞さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!これからも頑張ります! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
ロマンス細胞(プロフ) - 最高です。これからも頑張ってください!!楽しみに読んでます。 (2020年2月12日 20時) (レス) id: 3aaa867c85 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 赤の他人さん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張りますね! (2020年2月10日 20時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2020年1月20日 21時