【名探偵コナン】異世界の訪問者16《男主》

753話 ページ4

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小泉は設定が濃いことから、おそらく“まじっく快斗”の方の登場人物なのだろう。


だから、その存在を零さんに知らせるのは、世界の均衡を保つのに支障が生じる可能性がある。

彼女と、まだ出会っていない白馬探という人物については黙っておいたほうがいいだろう。
もちろん、快斗のこともだ。



そもそもこの潜入の話って…原作にあるのか…？

また俺がいるせいで余計な物語を加えてしまっているような気がしなくもないが、今はやるべきことをやるまでだ。




「黒瀬先生、ちょっといいかしら」


出勤してカウンセリングルームに向かっていると、隣の保健室の飯田美幸先生に声をかけられた。

天野先生と並ぶくらい美人の保健教諭だが、こちらはサバサバとしたキツめな印象を受ける先生。




『はい、なんですか？』


廊下で話すのはちょっとあれな話しのようで、保健室へ招かれる。


向かい合って座ると、飯田先生は一枚の資料を俺に渡した。




『……彼は？』


2年生の生徒の資料のようだ。




「飯田響輝(ひびき)。私の甥っ子なの」

『甥っ子さんが、どうかしたんですか？』


心理カウンセラーの俺に相談を持ち掛けるんだから、大体の話の予想はつく。



「この子、しばらく教室に登校できてなくて…」

『教室に、ということは学校には来ているということですよね。つまり、保健室登校？』

「ええ。その通りよ。親戚の私がいるから、学校には来てくれるんだけど、ずっとこの保健室で過ごしてて…」

『…原因は』



そう問うと、飯田先生は目を伏せた。




「それが…私にも話してくれなくて。いじめがあるわけでもなさそうだし…。でも、変な噂を聞いたことがあって」

『噂？』


飯田先生は切れ長の目を俺に向け、言いづらそうに話してくれた。




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