【名探偵コナン】異世界の訪問者16《男主》

768話 ページ19

『…でも、響輝くんは天野先生を拒んだ。報復が怖くなった彼は、自らあの噂を流し、教室に行きづらくした。担任の彼女に会わないように』

「職員室でも、彼女はよく彼の話を口にしていた。あまりにその頻度が高いから、僕は飯田響輝について調べてみたんだ」

「で、ですが、それじゃあ警察庁へのハッキングはなんのために？今の話からいくと、ハッキングが出来そうなのはその生徒の方だと思うんですが、まさか…」

『そのまさかだよ。警察庁にハッキングを仕掛けたのは、響輝くんだ。まぁ、彼に確認したわけじゃないから断定はできないけど、高確率でそうだろうね』

「なんのために…？」


眉を下げる風見さんを見据えて、ほぼ正解であろう憶測を話した。





『SOS、だよ』

「え、SOS…？」

『警察庁へのハッキングなんてことをしたら、当然警察内では大問題になる。そしてそのハッキング元を調べるために、警察が動き出す』

「そのハッキングに使われたIPアドレスが、江古田高校の裏サイトと同じと知ったら、僕たちのように誰かが潜入してくる、ということも見越してだ」

「じゃあ、あの裏サイトも…」

『サイトを作ったのは響輝くん。でも、管理人は天野先生に譲渡されていた。寝室のパソコンに、サイトの管理画面を見つけた』




そのサイトをコピーして移したUSBを取り出した。





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